G大阪・宇佐美 弾丸ミドルで4連勝 暫定2位浮上
◇明治安田生命J1第7節 G大阪2-0神戸(2020年7月26日 ノエスタ)
各地で8試合が行われ、G大阪はアウェーで神戸と対戦。2―0で勝利し、暫定2位に浮上した。後半17分にFW小野裕二(27)が移籍後初ゴールとなる先制点を挙げると、後半41分にはFW宇佐美貴史(28)が強烈なミドル弾。阪神ダービーを制し、2018年以来2年ぶりの4連勝を飾った。C大阪はアウェーで鳥栖と対戦し、1―1で引き分けた。
その右足は覚えていた。“神戸キラー”を証明したのは、1点リードの後半41分だった。井手口のパスを受けると、宇佐美は右足を振り抜いた。「あれぐらいの距離のシュートを、毎日居残りで練習していた。(足を)振ることに迷いはない。コースも見えていた」。ゴール左上に突き刺さる約25メートルの弾丸ミドルに胸を張った。
対神戸では15年7月25日以来の得点。その間は2度目のドイツ移籍でブランクがあり、昨年8月2日の対戦時はまだ復帰したばかりで、Jリーグのリズムに慣れる段階だった。しかし万全の状態なら、話は違う。これで対神戸は公式戦13得点目。守備に追われる苦しい状況下、勝利を決定づけた。
この日の昼食時。吹田市内で食事をとっていると、同じ“プラチナ世代”の小野が店に入ってきたという。宇佐美は入れ違いになるように店を後にすることになったが「食事代を支払おうと思ったら財布を忘れてて…」。そこで居合わせた小野に「おごって」というと「きょう得点を取ったらな!」と返された。「だからゴールを取った後に(既にベンチに下がっていた)ユウジのところに行ったんです」と笑わせた。
新型コロナウイルス感染防止のため東西2ブロックに分けた西日本シリーズ最終戦を4連勝締めで飾った。次戦からは関東の強豪との対戦が待ち受ける。その第1弾が首位・川崎F戦だ。6年ぶりのリーグ優勝を狙ううえで絶対に負けられない。
《小野が移籍後初得点》今季鳥栖から完全移籍で加入したMF小野が移籍後初得点をマークした。0―0の後半17分、DF高尾の高速グラウンダーパスに反応。「軸足に当たるラッキーな形だったけど、ゴールできて勝利につながったのは大きい」と笑みを浮かべた。守備でも奮闘し、2試合連続無失点に貢献。気持ちを前面に押し出す“ハードファイター”は「もっと勝ちを積み上げていきたい」と早くも次戦へ気持ちを切り替えた。