宇佐美貴史も「ワンプレーで“良い選手”と分かる」と絶賛!ガンバ大阪のスサエタは何が凄い?

イニエスタやビジャらとも異質のスタイル
83分、MFの倉田秋と交代で登場するとスタジアムから大歓声が沸き上がった。それは背番号14に掛けられた期待の大きさを物語っていた。9月に電撃加入した31歳の元スペイン代表MFマルケル・スサエタである。

「彼の持ち味であるスペースに出ていく動きであったり、サイドの守備の部分でクエンカをいかに抑えるかというところで送り出しました。本当に数日しか練習していない中でゲームに入っていくのはなかなか簡単ではなかったと思います。またしっかりと練習すればもっともっと上がってくると思います」

宮本恒靖監督が口にしたように、アディショナルタイムを含めて10分ほどのプレータイムでは大きな見せ場を作れなかった。それでもスペインの名門アスレティック・ビルバオで公式戦通算511試合に出場した〝ビルバオの英雄〟は才能の片鱗は垣間見せた。

「相手の嫌なことをしようと思っていた」とスサエタはデビュー戦を振り返る。例えば1点リードしてからのパス交換。FWのアデミウソンと2度、3度とパスを交わす中で、細かくポジショニングを修正して、鳥栖守備陣の目線をずらしていた。

さらにボールをピッチやや左で受けた際には背後からプレスにきたDFを簡単にいなしてみせた。時間帯によるプレー選択や視野の広さ。4か月ぶりの実戦でも、それを可能にする技術の確かさ。海外で数多くのタレントを見てきたFWの宇佐美貴史はこう言う。「練習でも局面のアイデアは見せている。ワンプレーで“良い選手”と分かる」と。

そのスタイルはMFアンドレス・イニエスタやFWダビド・ビジャ(ともに神戸)、またMFのイサック・クエンカ(鳥栖)らとも異質。
「通せない角度のパスを通したりする。ギリギリの局面で、相手を見ながら、身体ではなくアイデアで無理が効く。例えばクロスが通らないならば股を抜くとかですね。突破するよりは連係を作りながらクロスまで持っていく選手。初日の練習でも大体の感覚は分かった。(自分と)近いイメージは持っている選手だと思う」(宇佐美)

現チームにはFWのパトリックや渡邉千真というエリア内で勝負できる選手が揃っている。一方で純正のクロッサーは不在。それだけにスサエタがフィットしてくれば大きな助けになるのは間違いなく、”感性の似た”宇佐美が活きてくることもありそうだ。

奇しくも次戦のセレッソ大阪戦までは2週間のインターバルが設けられている。そして同戦はMF小野瀬康介が累積警告で出場停止。コンディションが上がればスタメンの可能性も十分にある。

リンク元

Share Button