【G大阪】宇佐美貴史が中盤に下がる是非。「前で張って受けられればいいですけど…」

「ボールを触らないと意味がない」
[J1リーグ22節]G大阪 1-1 広島/8月10日/パナスタ

「個人的には結果を出さないと」

本拠地・パナソニックスタジアム吹田に帰還した宇佐美貴史は、ノーゴールに終わった広島戦後にそう言った。FWとして結果を残し、チームを勝たせたかったその想いは、「前の選手なので」「やっぱり結果を目指したい」というように、何度か繰り返し述べていた。

そこで気になるのは宇佐美のポジショニングだ。ガンバ復帰戦となった20節の名古屋戦はいきなりゴールを奪ったが、ここ2試合は無得点。21節の神戸戦ではスタートのポジションがインサイドハーフで、22節の広島戦では2トップの一角とはいえ中盤に下がる動きが多かった。

復帰後の3試合はすべてシュート本数が3本だが、ペナルティエリア内でヘディング弾を決めた名古屋戦に比べれば、ここ2戦はどこかゴールから遠ざかっているようにも見える。もったいない気もするだけに、広島戦後に中盤に下がる動きをした意図を聞いた。

「前で、2枚で張って受けられればいいですけど、なかなかそこも蓋をされると、ボールを触らないと意味がないと思います。受けてからはたいて、また前に入っていくことで、陣形は崩れる。他の選手が前に入れたりもします。そういうポジションチェンジとかもやりながら、基本は前でやりますけど、そういう意図でやりました」

この日に限って言えば、広島の守備が堅かったこともあり、たしかにボールを保持していても2トップの一角にパスは入りにくかった。そのため、いくらゴールから遠ざかったとしても、宇佐美の言葉通り中盤に下がるのは必要な動きだっただろう。

もっとも、この試合ではレンタル元の広島との契約上、パトリックが出場できなかった。また、8月5日に加入が発表されたばかりの井手口陽介も、これからコンディションを上げてくれるだろう。最前線に強力なターゲットが生まれ、中盤に優れたパスの出し手も増えれば、宇佐美もより得点に集中できるかもしれない。

前述の通り、やはり理想は「前で、2枚で張って受けられればいい」。現状の3-5-2システムのなかで、いかにしてフィニッシュの局面に顔を出せるかが重要になるだろう。パトリックや井手口ら優れた新戦力が仲間になっただけに、ゴール量産となる日は、そう遠くないはずだ。

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