【京都】豪快な同点弾の舞台裏。得点王を狙う一美和成は”賢さ”を身に付けた

「(得点王は)狙っていきたい」
8月11日、J2の27節が行なわれ、京都サンガF.C.はホームで栃木SCに2-2で引き分けた。

試合は京都が2点を先行される苦しい展開。しかしここから反撃が始まる。73分に小屋松知哉が左サイドからクロスを上げると、そのままゴールイン。86分には一美和成がペナルティエリア外から豪快に左足を振り抜き、同点に追いついた。

同点弾を挙げた一美は試合をこう振り返った。

「(先に)2失点して厳しい展開になりましたが、そこから追いつけるのが今のサンガの強み。勝ちきれる決定機もありましたし、ああいう場面で決められたら、もっと楽になったはずです」

豪快なミドルシュートだったが、「相手が下がり気味に守っていた」と試合中に分析し、「少し低い位置へ降りてボールを受け」、狙いすましたという“賢さ”も光った。

ゴール数も今季12まで伸ばし、ランキングでも5位タイ。得点王のタイトルは「狙っていきたい」。ただ「まずはチームが勝つことが大事で、そのためにFWとして点を取ることは自分の仕事」と話す。

もっとも、チームの引き分けという結果には満足していない。

「ボールを持てる試合が増えているが、そこでカウンターを受ける時の危機管理や、ミスからボールを失った後の切り替えなどが大事」

181センチの体躯ながら足もとの技術にも秀る一美は、得点シーンに見られるような“賢さ”も身に付けた。チームを第一に考える弱冠21歳のストライカーが今後の京都のカギを握る。

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