【J1採点&寸評】名古屋×G大阪|後半に覚醒した名古屋が、2点差をひっくり返す SOCCER DIGEST Web 7月16日(木)7時59分配信

1得点・1アシストの永井をMOMに。西野監督の采配も光る。

【試合内容】
立ち上がりから名古屋が押し込んだが、8分に大森のミドル、さらに30分にはパトリックにヘディングシュートを決められ2点のリードを許す。しかし後半 早々、永井が1点を返し反撃の狼煙を上げると、75分にはCKの場面で得たPKを闘莉王が冷静に決めてゲームを振り出しに戻す。

勢いに乗った名古屋は、81分に永井のスルーパスを受けた川又が決めて逆転に成功。このままリードを守り切り、第2ステージ初勝利を挙げた。

【J1 PHOTOハイライト】2ndステージ・2節

【チーム採点・寸評】
名古屋 6
2点差からの逆転劇は、整理が行き届いた戦い方にあり。永井のシャドー起用が攻撃に推進力を生み、G大阪の堅守を打ち破った。

G大阪 5
幸先良く2点を先制するも、全体的には低調な出来に。後半の戦い方に迷いが見られ、リードを守り切れなかった。

【名古屋|採点・寸評】
GK
1 楢崎正剛 6
前節とは打って変わって出番の少ない試合になった。2失点ともほぼフリーで撃たれたため“自責点”はゼロ。

DF
2 竹内 彬 6
今節はボランチではなく3バックの一角でプレー。ビルドアップに課題を残したが、本職とあって守備には安定感があった。

4 田中マルクス闘莉王 6.5
最終ラインを統率し、自ら奪ったPKを決めて勝利の立役者のひとりに。1点目の起点になるオーバーラップの破壊力はさすが。

5 大武 峻 6
個の局面での甘さが目立ったが、持ち前の身体の強さとビルドアップは光る。2失点目の対応は課題のひとつに。

MF
6 本多勇喜  6.5
高い位置で積極的にパスを呼び込む。DFが嫌がるポジショニングを心がけ、良い流れを呼ぶ縁の下の力持ちとなった。

19 矢野貴章 6
藤春とのマッチアップも制し、右サイドの主導権を握る。惜しいクロスも連発し、左WBの本多とともにチームを下支えした。

20 矢田 旭 6
広範囲に動き回り、攻守のリンクマンとして走り回った。決定機には絡めずも、組織の潤滑油として機能した。

10 小川佳純 6
縦への意識を強く見せ、57分には際どいボレーシュートを放つ。ボランチとしてのプレーも板についてきた印象。

22 小屋松知哉 6
こまめに動いてボールを引き出し、攻撃にリズムを加える。スペースを精力的に埋めていた点も評価できる。

11 永井謙佑 7
前線の起点となりチームを力強く牽引し、1得点・1アシストと大きく貢献。1.5列目がベストポジションだと印象付けた。

FW
32 川又堅碁 6.5
ポストプレーに難があったが、相手の最終ラインにプレッシャーを与え続け、値千金の逆転ゴールを冷静に流し込んだ。

交代出場
MF
13 磯村亮太 6
怯むことなく身体をぶつけ、中盤の強度を保つことに成功。ゲームメイクでの貢献度を高めたかったが、黙々とチームのためにプレー。

DF
35 田中輝希 6
本多の交代に伴うスクランブル出場ながら、泥臭く身体を張ったプレーでチームの流れを壊さなかった。

FW
18ノヴァコヴィッチ 6
最前線でボールを待つ姿勢は変わらないが、前へ出る相手にとってはいるだけで脅威。投入された時間帯における役割は果たした。

監督
西野 朗 6
ゲームプランも選手起用も当たり、古巣からの大逆転劇を演出。劣勢を覆した手綱さばきは見事だった。

2点のリードを易々と失ったG大阪。消極的だった宇佐美は最低点の「5」に。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6
3失点したが、決定的なピンチをスーパーセーブでしのぐなど、驚異的なセービングを連発した。

DF
14 米倉恒貴 5.5
持ち前の縦への推進力とスピードは見せたが、得点機は演出できず、ややインパクトを欠く出来に。

5 丹羽大輝 5.5
相手のアタッカーを上手く抑えていた前半に比べ、後半は集中を欠く。3失点の責任は彼に向けられるものでもある。

8 岩下敬輔 5
激しいプレーが裏目に出る悪癖を露呈。逆転劇の呼び水となるPKを与えた責任は重く、猛省が必要だろう。

4 藤春廣輝 6
2点目を導いたクロスは見事で、守備に追われることも多かったが、まずまずの仕事を見せた。

MF
15 今野泰幸 6
永井を自由にさせた対応は反省すべき。一方で、ボールを奪ってからの展開力や個の局面での強さは見せた。

7 遠藤保仁 5.5
持ち前の戦術眼の高さを発揮できず。試合をリードする役目は果たせず、好調時のような存在感もなかった。

19 大森晃太郎 6
押し込まれる展開で見せたスーパーミドルは圧巻。ただ、サイドの起点としてはそれほど機能しなかった。

11 倉田 秋 5.5
スルーパスや敵陣深くでのドリブルで前半は脅威を示したが、後半は失速し途中交代。シュートへの積極性が欲しかった。

FW
39 宇佐美貴史 5
前半から省エネプレーが続き、時折チャンスメイクはしたものの存在感は薄かった。チームが後半失速した要因を作ったひとり。

29 パトリック 6
強力なフィジカルで前線に君臨。規格外のパワーで得点を奪い、豊富な運動量も見せたが、チームが報いてくれなかった。

交代出場
FW
9 リンス 5.5
最前線やサイドハーフで奮闘したが、守備のタスクをこなす場面が多く、攻撃に出る回数が少なすぎた。

MF
13 阿部浩之 -
存在感がなく、反撃の担い手になれなかった。不用意なボールロストから、川又の逆転弾を許したプレーも頂けない。

FW
20 長沢 駿 5.5
パワープレー要員だったが、放り込みへの反応はいまいち。高さを見せる場面もあったが、不十分な出来だった。

監督
長谷川健太 5
前半からチームは低調だっただけに、2点のリードの使い方をもっと徹底すべきだった。後半に3失点を喰らったのも、もはや必然だったとも言える。

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