G大阪宇佐美が男気弾 ドロー寸前のPK決めた 日刊スポーツ 7月12日(日)8時14分配信
<J1:G大阪2-1甲府>◇第1節◇11日◇万博
G大阪の最強2トップがアベック弾を決めた! 第2ステージ(S)開幕戦のホーム甲府戦に、今季初の逆転勝ちを収めた。0-1の前半34分、FWパト リック(27)が、頭で決めて同点。後半45分にはパトリックが得たPKをエースFW宇佐美貴史(23)が決めて、勝ち越した。それぞれゴールを決めれば 「無敗」の記録を続けているコンビが第2S優勝、年間王者へと導く。
蒸し暑さを吹き飛ばす爽快感だ。G大阪が誇る2トップ、宇佐美とパトリックが第1Sに続く「開幕アベック弾」で最高のスタートダッシュを切った。0-1の 前半34分。DF藤春からの左クロスを長身助っ人が頭で合わせた。強烈なシュートは、GKの手をはじきゴールへ吸い込まれた。
「ファーサイドのボールだったけれど、今週はこの練習をしっかりしていた。だから強くヘディングできたんだ」。今季5得点目を挙げた後は、G大阪のエン ブレムと万博の地を指さすパフォーマンス。昨季の活躍を受け、今夏は中東やJクラブなどからオファーを受けた。だが、前日10日に「ボクにとっての家はガ ンバ」と男気(おとこぎ)の残留宣言。「G大阪の歴史に名を残したい」。同僚たちに1点をささげた。
父親としての務めも果たした。日本の幼稚園に通う愛息のフェリペ君(3)が、この日の試合を最後に夏休みの間、ブラジルへ約1カ月帰国する。「連戦が続 くので、早く1カ月過ぎるかな。試合後は(フェリペ君に)『良かった』と言われた」。今月19日に4歳の誕生日を迎える息子へプレゼントを贈った。
試合を決めたのは、エース宇佐美。自らも残留の説得にあたった相棒のパトリックが、ペナルティーエリア内で倒されPKを獲得。PK職人MF遠藤が交代し ていたため、ボールを離さず。落ち着いてゴール右へ蹴りこんだ。コンビで勝ち取った勝ち越し弾。「最近パスを出してもパトは全然決めてくれなかった。この PKでチャラにはならないよ。もっと自分にアシストつけてもらわないと」。
ゴールを決めれば13年秋から35戦不敗の宇佐美と今季8戦不敗のパトリック。2トップの活躍で最高の再スタートを切った。長谷川監督は「なかなかリー グ戦で逆転勝ちできなかった。よく最後にPKを取ってくれた」。目指すは年間王者。第2S優勝へ、J屈指のFWコンビが導く。