【G大阪】最高のデビューを飾った三浦弦太が関西の雄にもたらす新たな可能性

「ガンバには上手い選手が多いし、プレーしていて気持ちがいい」

[ACLプレーオフ]G大阪3-0ジョホール・ダルル・タクジム/2月7日/吹田S

2017年初の公式戦でスタメンに抜擢された三浦弦太は、臆することなく自分のカラーをチームに落とし込んだ。

事前のスカウティングで、ジョホール・ダルル・タクジム(JDT)はアルゼンチン人ンFWのブライアン・フェレイラとゴンサロ・カブレラの個人技を主体に、クロスからチャンスを作り出すという情報は入っていたという。

そこで三浦は、対人の強さを生かして前線に起点を作らせず、SBの裏のスペースもしっかりとカバー。まだ実戦3試合目と日が浅いファビオとの連係も、身振り手振りを交えながらコミュニケーションを図り、お互いを補完し合った。カウンターを受ければ大声を張り上げて周囲にポジショニングを指示を出し、守から攻に切り替わるとすかさず両手を広げて高いライン設定を促す――。そんな三浦の姿は、何とも頼もしかった。

しかし、三浦が丹羽大輝や金正也といったライバルとの違いを見せたのは攻撃面である。ビルドアップでは、距離の近いファビオやアンカーの遠藤保仁だけでなく、より高い位置のSBやインサイドハーフを目がけて、縦パスにトライ。それをスイッチに、2トップとトップ下が連動して、相手のゴールに迫るシーンが何度も見られた。三浦の存在によって、昨季にはなかった攻撃のバリエーションが生まれていると、監督や選手たちは口々に言う。

「フィードの部分で、三浦とファビオが良い“攻撃のスイッチ”になってくれた。昨年はCBからパスが出ることが少なかったので、三浦の広角の長いボールとか、ファビオのバイタルにつけるボールとかに彼らの良さが出たと思います」(長谷川監督)

「良いポジションを取れば、パスがどんどん出てくるので、すごくやりやすかった」(今野泰幸)

さらに70分には、セットプレーから豪快なヘディングシュートで移籍後初得点をマーク。クリーンシート+ゴールというデビューに、本人も「出来すぎですね」とはにかんだ。

「ガンバには上手い選手が多いし、プレーしていて気持ちがいい。だいぶチームにも慣れましたけど、身体を張った守備で毎試合無失点に抑えたいし、攻撃の部分でもフィードを含めて自分の良さをもっと出していきたいです」

このパフォーマンスを、J1の舞台でもシーズンを通して発揮できるか。「三浦の伸びしろは、チームの伸びしろ」と言っても過言ではないだろう。

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