「ツネ様」がG大阪U-23新監督に 日本代表監督候補が迎えた出世への第一関門

サッカーJ3に参戦しているG大阪のU-23(23歳以下)の監督に同クラブOBで元日本代表主将の宮本恒靖氏が就任し、若手の育成を任されることになった。卓越したリーダーシップを発揮し、サッカーのエリート街道を歩んできた39歳は、日本代表監督になることも将来の目標に描いており、今季は自身のキャリアアップを図る重要な1年になる。

今月15日に市立吹田スタジアムで行われた新体制発表会見。新加入の10代、20代の若手選手とともに、「経験を伝えていきたいし、選手と一緒に成長したい」と、意欲をみなぎらせる宮本監督の姿があった。

宮本監督はG大阪の下部組織からプロ選手となり、長らくチームの守備の要を担った。2005年には初のJリーグ優勝に貢献。日本代表でも主将としてワールドカップ(W杯)に2回出場した。現役の晩年には本場欧州のオーストリアでプレーし、優れた戦術眼と統率力をもつ頭脳派として名をはせた。

11年の引退後はスポーツにまつわる法律や経営論などを学ぶ「FIFA(国際サッカー連盟)マスター」を修了するなど視野を広げ、一昨年にジュニアユースチームのコーチ、昨年にはG大阪ユースの監督を務めた。

今季はU-23チーム新ヘッドコーチの山口智氏、新GKコーチの松代直樹氏ら現役時代の戦友とともに若手の育成にあたる。宮本監督は「将来的にトップチームの監督や日本代表の監督にもチャレンジできるような自分のキャリアにしていきたい」と抱負を語った。

影響を受けた指導者としての質問には、「初めての監督だったドイツ人のヘルト、その次のクゼや、代表監督のジーコ、トルシエ、西野さん…」と回答。多くの名監督の下でプレーした経験を生かし、「自分が今まで指導を受けてきた監督それぞれの良いところや、それとは逆のことも取り入れていきたい」と意欲を示した。

全国的にも知名度が高く、貴重な監督候補の一人をクラブはどう育てるのか。

G大阪の山内隆司社長も宮本監督の大望を支持する一方で、「もちろんプロの世界なので『次はトップ(の監督の座)があります』とは保証していない」ときっぱり。

まずはクラブが求める「トップチームに優秀な選手を送り込む」「J3で上位の成績を残す」などの条件をクリアし、指導者として、大きな礎となる1年にしたいところだ。

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