【G大阪】遠藤、10冠集中「内容どうでもいい」

敵地での前日練習後、遠藤は静かな口調で決勝への意気込みを語った。「内容はどうでもいい。勝利に向けて、一生懸命頑張るだけ」。01年にG大阪に加入し、16年目。チームの中心として毎年タイトルを求められるベテランは、勝てば17冠の鹿島に次いで2桁の大台に乗せる10冠目となる。節目のタイトルに王手をかけても、いつも通り気負いは見せない。

相手の浦和には、直近のリーグ戦で0―4と大敗し、第2S優勝の可能性をほぼ絶たれた。遠藤は徹底的にマークされ、いらだちからか浦和MF阿部の脇腹を蹴ってしまった。「けがをさせてしまったなら謝りたい」とラフプレーには反省しているが、普段から冷静沈着な司令塔が感情をあらわにするほどの屈辱的な大敗だった。

公式会見に出席した長谷川健太監督(51)は、浦和について「秘策はない。持てる力をすべて出して戦うだけ」と語った。球際での争いなど基本的な部分で上回られた前回の敗戦を反省し、選手には「1対1や気持ちで絶対に負けない」という戦う意識を強調してきた。高い位置からのプレスが武器の浦和に対し、ロングボールでカウンターを狙う策もプランに入れ、準備を整えてきた。

ナビスコ杯の時から決勝は3年連続だが、昨季15年は鹿島に0―3で連覇に失敗。試合後、指揮官は14年に3冠を獲得するなど常勝軍団に、わずかな気の緩みがあったと強く悔いていた。「去年も緩んでいるつもりはなかったけど、そう言われても仕方がない結果だった。今年は違う。準優勝で終わりたくない」と明かしたのはMF今野。9つのタイトルを獲得したG大阪が、なりふり構わず10個目の栄光を奪う。

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