五輪OA枠のG大阪・藤春、流血も気迫フル出場!顔に肘食らうも父の命日に意地

「J1、G大阪3-1仙台」(9日、市立吹田サッカースタジアム)

負けられないという強い思いが自らを突き動かした。G大阪のリオ五輪日本代表DF藤春広輝(27)は前半8分、相手の肘が右目下に入り流血したが、サイ ドライン際を何度も駆け上がり、フル出場で勝利に貢献。後半33分には、自身のスローインからの攻撃で2点目を“演出”した。

ハーフタイムに麻酔注射を打ち、縫合。3針を縫う大けがで、後半は、右目はぼんやりとしか見えなかった。

しかし交代するつもりは一切なかった。6年前のこの日、東大阪市でシール工場を営んでいた父・末広さんが拡張型心筋症で亡くなった。55歳だった。当時 は大体大の4年生。反抗期とまではいかないが、父親とはあまり言葉を交わしていなかった。それでも父は、母・洋美さん(55)に「広輝は何でもできるか ら、自分の好きなことをさせれば大丈夫。心配することない」と伝えていたという。

試合後は、両手を合わせに実家へと向かった。傷口をさすりながら笑顔で言う。「オヤジにも殴られたことないのに…。もっと頑張れってことですね」。日の丸を背負って帰って来た孝行息子を、きっと父は誇りに思うことだろう。

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