【J1採点&寸評】鹿島 1-3 G大阪|ステージ王者を翻弄したG大阪の背番号7がMOM

鹿島――久々の出場となった中村は本領を発揮できず。

[J1第2ステージ1節]鹿島 1-3 G大阪/7月2日/カシマ

【チーム採点・寸評】
鹿島 5
赤﨑のゴールで幸先良く先制も、一瞬の隙を突かれて同点とされる。前半と同様、後半も試合の入り方が悪く、リズムを掴めないまま、セットプレーから逆転を許す。その後は猛攻を仕掛けるも、奏功しなかった。

【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ケ端準 5.5
ハイボールの対応や素早いフィードは問題なかったが、懸命なセービングも実らず痛恨の3失点。85分の遠藤の際どいFKはストップしたが……。

DF
22 西 大伍 5
数的不利の状況でマークが曖昧になり、目の前で大森に同点ゴールを許す。全体的にいつもの厳しさが足りず、守備面は低調な出来に終わった。

23 植田直通 5.5
自分がマークしていた選手にやられたわけではないものの、セットプレーからの失点を防げなかった。得意のフィードはこの日は少なかった。

3 昌子 源 5.5
フィジカルの強さを武器に、アデミウソンやパトリックを相手に1対1では簡単に負けず。いくつものピンチを潰した点は評価したいが、3失点目は「自分のミス」。

16 山本脩斗 5.5
阿部の股を抜くドリブル突破から、丁寧なクロスを通して赤﨑のゴールをアシスト。ただ、持ち前の空中戦の強さは、セットプレーの守備時では発揮できなかった。

MF
10 柴崎 岳 5.5
盛んにボールを要求し、組み立てに奮闘。ただ味方を走らせるパスがラインを割るなど、周囲と息が合わない場面も。永木投入後は、2列目でプレーした。

40 小笠原満男 5.5
鋭い出足を見せ、高い位置でのボール奪取が光った。しかし、その積極性がアダとなり、中盤に不用意にスペースを空けてしまったのは課題。

25 遠藤 康 5.5
ゴール前右45度から多彩なアプローチ。アウトサイドにかけた左足のパスは秀逸だった。もっとも、高い技術も決定的な仕事にはつながらなかった。

13 中村充孝 5
5月の新潟戦以来の出場。序盤はまずまずのプレーも、時間の経過とともに存在感が希薄に。連動性の乏しさも致し方なしか。

鹿島――先制点を決めた赤﨑が唯一の及第点。

FW
8 土居聖真 5
良い形でボールが入ってくるシーンが少なく、見せ場は限られたものに。ドリブルを仕掛けても、相手の組織的な守備に潰された。

18 赤﨑秀平 6
山本のお膳立てから決めた先制弾は、嬉しい今季初ゴール。5試合ぶりの先発のチャンスに応えてみせた。後半はやや、勢いを失ったか。

交代出場
FW
34 鈴木優磨 5(64分IN)
FWでプレー。66分には遠藤のクロスに頭で合わせるも、枠を外す。貪欲にボールを追いかけたが、求められる仕事は果たせなかった。

MF
6 永木亮太 5.5(74分IN)
精力的にプレーに絡み、中盤の守備力を高める働きぶり。自身が投入されてからは失点を許さずも、攻撃面での貢献度は少なかった。

MF
32 杉本太郎 -(85分IN)
出場時間は10分にも満たないなか、状況を劇的に変えるようなパフォーマンスは見せられず。チャンスを演出できないままタイムアップ。

監督
石井正忠 5
試合の入り方で改善を示せず。終盤の攻めに出た時間帯でも、G大阪の守備網を崩す策が物足りなかった。

G大阪――小笠原をかわした遠藤のフェイントはパーフェクト。

【チーム採点・寸評】
G大阪 7
先制されるも、すぐに大森のゴールで試合を振り出しに戻すと、迎えた後半は序盤からペースを握り、セットプレーのチャンスを活かして鮮やかな逆転勝利。テンポ良くボールをつないで相手のプレスをいなし、守備では鋭い出足と組織的なディフェンスが機能した。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6
DFからの正確性を欠くバックパスも冷静に処理。攻め込まれる時間帯も安定したセービングでゴールに鍵をかけた。

DF
14 米倉恒貴 6
クロスの精度をやや欠いたが、攻守のバランスを保ちつつ、自分のエリアに入ってきた相手に対しては、高い確率で侵入を阻止した。

5 丹羽大輝 6
身体を張った守備でチームを鼓舞。1失点を許したものの、盤石のライン操舵などディフェンスリーダーとして及第点のパフォーマンスだった。

6 金 正也 6
前半のあわやオウンゴールと思われたバックパスは減点材料。もっとも、CKのチャンスに勝負を決定づけるチーム3点目をゲット。守備も徐々に強固さを増していった。

4 藤春廣輝 5.5
目立った失態はなかった一方で、ストロングポイントである攻撃力は鳴りを潜めたまま。相手に脅威を与えるような活躍はなかった。

MF
15 今野泰幸 7
「デュエル」の強度が高く、球際で強さを発揮。セットプレーから勝利を引き寄せる貴重な逆転弾を挙げた後も、本職の守備で随所に“効いていた”。

11 倉田 秋 6.5
ミスがなかったわけではないが、チームメイトを前向きにさせる配球は見事。思い切りの良いミドルは惜しくも枠を捉えられなかった。

13 阿部浩之 6
股を抜かれ、失点につながる失態も、大森へのアシストで相殺。後半に入ってさらにギアを上げ、狭いエリアでも巧みなボールスキルで相手を困らせた。

19 大森晃太郎 6.5
3節・大宮戦以来となるスタメン出場。値千金の同点弾を決めたほか、効果的なドリブル突破で攻撃を活性化した。

MAN OF THE MATCH
7 遠藤保仁 7
精力的なハイプレスや、シンプルなパスワークで攻撃にリズムをもたらし、高精度のCKから逆転弾と追加点を演出。足裏を使って小笠原のチェックを軽やかにかわした85分のフェイントはパーフェクトだった。

G大阪――非凡な技術を見せたアデミウソンは「6」。

FW
9 アデミウソン 6
前節はベンチスタートだったが、今節はCFで先発。ゴールこそなかったが、正確な2列目への落としやサイドチェンジ、ワンタッチで相手のマークを外すプレーを披露。

交代出場
MF
21 井手口陽介 6(68分IN)
ボランチで投入され、今野とともに中央を締める。アグレッシブな姿勢を保ちつつ、落ち着き払った対応でも隙を与えなかった。

FW
29 パトリック -(77分IN)
相手ゴールを脅かすようなシーンはなかったが、頑丈な体躯を活用したボールキープで相手の注意を引きつける。クローザー役としても勝利に貢献。

監督
長谷川健太 6.5
大森の先発起用が当たるなど、第1ステージ王者を相手に鮮やかな逆転勝利。もっとも、「次が大事」と慢心はない。

リンク元

Share Button