【ガンバ大阪】「本当はFWをやりたい(笑)」J1通算200試合出場の初瀬亮が明かす“目立たないポジション”の矜持
10月17日の清水エスパルス戦で、J1通算200試合出場という節目の記録を達成したガンバ大阪のDF初瀬亮(29)。アカデミー育ちであり「ガンバを強くしたい」という強いクラブ愛を胸にピッチを疾走する、Jリーグ屈指のサイドバックが、ポジションへのリアルな本音と、その裏に秘めた「DFとしての矜持」を明かした。
「ヒーローインタビューがうらやましい」 素直すぎる本音
「正直、前のポジション(FW)をやられたらいいなという気持ちはありますよ。だって、点を取ったらヒーローインタビューじゃないですか(笑)」
そう冗談めかして笑う初瀬。どれだけ必死に守って0点に抑えてもDFが目立つことは少ないのに対し、FWは最後に1点決めればヒーローになれる。「うらやましいですよね」と本音がこぼれる。
元々は右利きだったが、幼少期に憧れた中村俊輔の影響で左足のキックを猛練習。中学時代に指導者の勧めでサイドバックへ転向した過去を持ち「自分からやりたいと言ったポジションではなかった」と振り返る。
スポットライトの裏にある「クリーンシート」への誇り
だが、その軽妙な語り口の裏には、プロとして修羅場をくぐり抜けてきた男の熱い覚悟が宿る。精度抜群のクロスを上げる時も、頭にあるのは自分を見せることではなく「頼むから誰でもいい、決めてくれ!」というチームへの思いだけだ。
「何より基本は、DFとして失点をしないことが一番大事。そこは常に意識しています。クリーンシート(無失点)で終わることが僕たちの仕事ですから」
華やかなゴールの影で泥臭く身体を張り、無失点勝利に貢献する。目立つポジションではないかもしれないが、その裏方の奮闘なくしてチームの勝利はあり得ないことを、彼は誰よりも知っている。
「タイトルを取ることが全て」200試合の節目を越えてゆく
「200試合」という数字は、過酷なプロの世界で常にピッチに立ち続け、ポジションを守り抜いてきた証だ。しかし、初瀬の視線はすでに次のゴールへと向けられている。
「ガンバで一番タイトルを取ることが全てだと思っています。そのためにディフェンダーとして自分ができること、チームのためにできることを、これからも全てやっていきたい」
ヒーローインタビューのスポットライトはFWに譲っても構わない。最後サポーターと笑顔で勝利を分かち合えるのなら、喜んでサイドのライン際を疾走し、何度でも泥臭く足を投げ出す。200試合を通過点に変え、熱きサイドバックはこれからも「ガンバの勝利」のためだけに、その誇り高き足を振り抜き続ける。



