[MOM1207]法政大GKステイマンジョシュア草太郎(2年)_世界基準を知った夏、そして“ライバル・荒木琉偉”「あいつを越えないといけない」

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.27 関東大学L1部第13節 駒澤大0-1法政大 駒澤大学玉川キャンパスサッカーグラウンド]

世界を体感した守護神が、その経験を大学サッカーの舞台で証明している。GKステイマンジョシュア草太郎が数的不利に陥ったチームを最後方から支え、後期リーグ初勝利へ導いた。

法政大は駒澤大を1-0で撃破。後半4分にMF廣岡瑛太(1年=柏U-18)が退場となり、残り時間の大半を10人で戦う厳しい展開となったが、最後の砦に立つステイマンは動じなかった。FW渡邉幸汰(4年=東北学院高/藤枝内定)をターゲットにしたロングボールを果敢な飛び出しではね返し、空中戦では圧倒的な存在感を発揮。途中でふくらはぎをつるアクシデントに見舞われたが、終了間際には「体が勝手に動いた」というビッグセーブで勝利をたぐり寄せた。

「最後のセーブシーンだったり、自分の特長であるハイボールだったりは、すごく出せたかなと思います」

その活躍は決して偶然ではない。総理大臣杯2回戦でGK藤澤芭琉(4年=徳島市立高)が前半途中に負傷したことで、ベンチ入りしていたステイマンに思わぬ形で大学トップチームデビューの機会が巡ってきた。しかし本人は、「いつでもスタメンで出たら結果を残せるように、準備はこの2年間ずっとしてきた」と強い自負を持っていた。デビュー戦はPK戦の末に涙をのんだものの、その後も指揮官の信頼を勝ち取り、リーグ戦でもゴールマウスを任され続ける。そして、この日ついに大学での初勝利を手にした。

長崎県出身のステイマンは、中学卒業後に大阪へ渡り、ガンバ大阪ユースへ入団。イングランド人の父親と日本人の母親を持つ187cmのGKは、2024年にトップチームでJ1開幕戦・町田戦、第5節広島戦でベンチ入りも経験した。「とてつもない経験をさせてもらったクラブ。今の自分があるのもガンバのおかげだと思っています」と感謝を口にするとともに、青黒への恩返しを誓い続けている。

そんなステイマンに今年6月、一つの大きなきっかけとなる出来事が訪れた。U-19日本代表が2チームに分かれて活動する中、ワールドカップを戦った日本代表のトレーニングパートナーを務めるアメリカ遠征組に選出。練習試合の相手を務めるなど、日本代表のトレーニングを間近で経験した。

「(鈴木)彩艶選手なんかはオフ・ザ・ピッチもそうですが、オン・ザ・ピッチもあれだけがたいもあって、手足も長くて、体重もあるのに俊敏で、すごく頭もいい。足元の技術もめちゃくちゃ高い。世界で戦う選手はこれくらいじゃないと勝てないんだなと感じました」

鈴木彩艶や大迫敬介ら、日本代表GK陣の立ち居振る舞いや準備への姿勢から多くを学んだ。一方で、「そういう機会を与えられることは遠くないというか、今まで夢見てきた代表も目指せないほど遠くはないと感じることができました」と、自身の現在地にも確かな手応えをつかんだ。世界基準を知ったことで、日本代表は漠然とした夢ではなく、自らの努力次第で届く目標へと変わった。

そんな自分の力を測る存在が、同じG大阪ユースで1学年後輩だったGK荒木琉偉だ。現在はガンバ大阪のゴールマウスを守り、U-21日本代表としてアジア競技大会でも好セーブを連発している。「自分が高1で入ったときから、中3で大阪1部のBチームの試合に食い込んできていた。その時からずっとライバル視してきて、何なら中学生の頃からエリートプログラムで荒木の名前は知っていました」。今もその活躍を欠かさずチェックし、「自分は大学で、あいつはプロで、ステージは違うけど、あいつを越えないといけないと思って頑張っています」と日々のモチベーションにしている。

高校、大学と環境を選ぶ基準は一貫している。「一番成長できる場所」で戦うことだ。大学進学でもGKコーチが2人体制で競争の激しい法政大を選び、自らを鍛え続けてきた。「怪我で出られない選手の想いも背負ってやりたい。怪我人もいるけど、全員で高め合った結果で僕がいる。そいつらの分も頑張るぞという思いで毎回やっています」。世界を知り、自分の現在地を知り、そして追い続けるライバルがいる。世界基準を知った19歳は、そのすべてを力に変えながら、自らが目指す舞台へ歩み続ける。

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