18歳逸材守護神は「すごくいいセンス」 ピンチを救った“あえて”…代表OB絶賛「本来であれば」

【専門家の目|太田宏介】前半12分にGK荒木琉偉が“1点もの”のセーブ

U-21日本代表は9月20日、アジア競技大会の第2戦でキルギス代表と対戦し7-0の大勝を飾った。ゴールラッシュに沸いた一戦のなかで、忘れてはならないのが前半立ち上がりのピンチを防ぎ、試合の流れを手繰り寄せたGK荒木琉偉のスーパーセーブ。日本代表OBの太田宏介氏は、「あえて」の判断が生んだシュートブロックだったとビッグプレーのポイントを挙げる。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

【実際の動画】「いいセンスを持っている」と代表OBが賞賛したGK荒木琉偉のスーパーセーブ

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スコアレスの前半12分、日本が相手陣地に攻め込んでいたところ、一転してピンチを迎える。ドリブルで前進していたMF嶋本悠大が止められると、キルギスMFキミ・メルクにボールを奪われ一気にカウンターへ。そのままメルクはボックス内左まで侵入し左足でシュートを放つも、最後は荒木が懸命に伸ばした左手に当てコーナーキックに逃れた。

一見すると荒木の反射神経の良さが光ったように映る場面。太田氏はそれよりも、“動かない”判断が今回のスーパーセーブを生んだと主張する。

「本来であれば、ボールを保持している選手に対して寄せてシュートコースを限定したい場面のはずです。ところが、ここであえて待った。立ち位置を変えずに待ったことで今回のセーブにつながり、シュートコースも相手のドリブルや重心から読めていと思います。待って構えた判断、そして読みが素晴らしい」

さらに、太田氏が特筆すべき点として挙げたのが“ボールを弾くコース”。「間接視野で味方のディフェンダーや詰めてきた相手選手を確認できていた」としたうえで、「この試合に限らず、ボールを弾く場所に関してはすごくいいセンスを持っているなと感じる」と能力を賞賛した。

そのセンスを育むうえで一役買ったと太田氏が考えるのが、同じガンバ大阪で長年ゴールマウスを守り続けてきた東口順昭の存在だ。

「東口選手の一番の良さって、まさにボールを弾く場所にあると思うんです。シュートが1回打たれても2回3回と続かないところにしっかりと弾ける。普段目の前にそういう良きお手本がいて、しかもそこで定位置争いに勝って試合に出ているわけですから、今回のようなセーブができるんでしょうね」

18歳という若さでありながら、Jリーグだけでなく年代別代表やAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)といったアジアでの戦いで経験を積んできた荒木。そのポテンシャルはまだまだ計り知れない。

[プロフィール]

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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