【ガンバ大阪】明神智和新監督「自信がなければ、私はここに座っていない」電撃交代の渦中で明かした“8年越しの夢”とハングリーな覚悟
前指揮官の電撃退任という衝撃から15日。ガンバ大阪が、黄金時代の再建へ向けて、新たな一歩を踏み出した。7月21日、新監督に就任した明神智和(48)が会見に臨んだ。ACL2制覇という輝かしい功績を残したイェンス・ヴィッシング前監督の急転直下の離脱を受け、白羽の矢が立ったのは、クラブの黄金期を知るレジェンドだった。 「責任の重さは分かっている」静かな口調の中に、青き血が流れる指揮官の熱き決意がにじんだ。
「指導者1年目からの夢」 レジェンドが胸に秘めた8年間の準備
「率直な気持ちはうれしかった。指導者を始めて8年目。1年目から監督をやりたいという夢を漠然と持っていた」
明神新監督は、自身のキャリアにおける悲願がかなった瞬間をそう振り返った。2014年に国内3冠を経験した男にとって、ガンバの指揮を執ることは特別な意味を持つ。しかし、就任の経緯はあまりに異例だ。オーストリアキャンプ中に前監督が去り、急遽チームの舵取りを任されることになった。
周囲からは「経験不足」を懸念する声もあるが、「自信がなければ、私はこの前に座っていない」と、その不安を真っ向から否定する。引退後の7年間、コーチとして研さんを積み、西野朗氏や長谷川健太氏といった名将たちの背中を見つめて、来るべき日のために最大限の準備を続けてきた自負があるからだ。
「自分にとってはものすごく大きなクラブですし、育ててもらいました」クラブへの感謝を口にしながらも、「今はこれからのことしか考えていない」と、一人の指揮官として、その溢れる思いは一度胸の奥にしまい込んだ。
「ハングリーになろう」選手に突きつける魂の要求
監督として、彼が真っ先に選手たちへ伝えたのは「マインドセット」の変革だった。
「とにかくハングリーになろう。勝つこと、うまくなること、選手としての価値を高めること。全てにおいてハングリーになってほしい」
明神体制が目指すのは、前体制が築いたハイプレスをベースにしながらも、その一歩先、ゴール前での「再現性」を高めることだ。1回の攻撃で終わらず、奪い返して2回、3回と攻撃を続けられるチームを理想に掲げ、具体的な戦術の味付けを自らの手で行おうとしている。
「シーズンが終わった時、僕が監督になって良かったと思ってもらえるようにしたい」 かつてピッチで誰よりも走り、泥臭く勝利に向かった男が、今度はベンチからその魂をチームに注入する。
11個目の星を目指して 新たな時代への号砲
クラブが掲げる目標に揺るぎはない。目指すは「ACLエリートの出場権獲得」と「11個目のタイトル獲得」だ。
電撃交代の混乱を、さらなる進化へのエネルギーに変えて。
「見ている人が熱狂する熱い試合をしたい」
そう決意を語る、青き血を宿したレジェンドの挑戦。それは、再びスタジアムを熱狂で染めるための「新たな歴史」へと続いていく。



