「22歳までには海外へ行きたい」G大阪・名和田我空が語る現在地。19歳が求める“結果”
「アジアでもっとやれないと」
ガンバ大阪MF名和田我空にとって、AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)決勝は、自身の現在地を測る舞台でもある。幼いころから憧れてきた欧州挑戦。その夢を実現するために必要なのは、「結果」だという自覚が19歳にはある。クリスティアーノ・ロナウド擁する強豪との大一番を前に、若きアタッカーが自身の課題、成長、そして未来へのビジョンを語った。(インタビュー前編)
昨年に期待の高卒ルーキーとしてG大阪へ加入した名和田にとって、海外挑戦は明確な目標だ。
自身の夢に近づく試金石となるACL2という舞台でのプレーに喜びもある。だが、その表情からは満足感よりも悔しさが滲んでいた。
「正直、自分が行きたいのはヨーロッパなので。決して(アジアの)レベルが低いと言っているわけではありませんが、ここでもっとやれなきゃいけないと思います」
ここまでACL2では5試合に出場。準決勝のラーチャブリー戦では2戦通じて1得点1アシストを記録するなど、チームのファイナル進出に貢献した。
一方で、絶対的なスタメンとしての地位を確立できているわけではない。準決勝バンコク・ユナイテッドFC戦では出番がなかった。もとより、なかなか先発の座をつかめていないのは、Jリーグの戦いでも同じである。
神村学園高のエースとして鳴り物入りで加入した名和田は、昨季J1開幕戦のセレッソ大阪との大阪ダービーでスタメン出場し、大きなインパクトを残した。しかし、開幕戦以降はなかなか出場機会を得られず、昨季のリーグ戦出場試合数は「4」にとどまった。
「誰もが目指すヨーロッパを自分も目指しているなかで、いまの自分はまだまだレベルが低いと、 Jリーグやアジアの舞台でも痛感させられています」
ゴール前でのアイデアやボールを持ったときのクオリティでは光るものがある一方で、球際やセカンドボールの対応といった守備面でのプレーには、足りない部分があると自覚している。
「『ここで足が出ないか』と練習中に思うこともありますし、『ここで奪い切れないな』と感じるときもあります」
ブレイクを目指す今季は、個人的にトレーナーと契約を結ぶなど、チームでのトレーニング以外でもレベルアップに努めた。
「体をあと半歩前に出す、体を入れ切る部分に取り組んできました。トレーナーさんと話しながら取り組んでいるので、良くなっている実感もありますし、まだまだ伸ばせる部分だとと思っています」
自身で課した22歳までのタイムリミット
今季より就任したイェンス・ウィッシング監督の志向するハードワークも成長の糧になっている。前線からハイプレスを仕掛けるスタイルのなかで、自身も守備面でのパフォーマンス向上を実感。今季はすでにリーグ戦7試合(14日時点)に出場しており、手ごたえを感じている。
「インテンシティは明らかに上がっていると思います。チーム一人ひとりの運動量も確実に上がっている。そこはチームとしても自信を持っているところです」
また、3月のU-21日本代表韓国遠征では、同世代の韓国代表、アメリカ代表と対戦。海外の選手たちとしのぎを削るなかで感じたのは、強度を保ちながら自身のストロングを発揮する必要性だった。
「体が大きい選手がどんどん増えているので、そういう相手に自分はどう勝負していくか。相手のステージで戦っては無理なので、自分はうまくポジショニングを取り続けないといけない。そのためには運動量を増やさないといけないと感じました」
一歩ずつ階段を上がっている。しかし、周囲にはさらに速いスピードで成長しているライバルたちがいる。
韓国遠征と同時期に行われたA代表の活動には、同い年の佐藤龍之介(FC東京)や1学年上の後藤啓介(シント=トロイデン)が招集された。
「もちろん意識しますし、刺激ももらっています」
まずはクラブでのプレーに集中しているが、クールな表情の内側ではメラメラと燃えるものがあった。
「去年よりも試合には出ていますが、正直満足できる結果ではないです。もっと結果を出さないと海外への道はまだまだ開けないと思います。まずはチームで結果を残し続けて、主力の選手になっていかないといけない」
「22歳までには海外に行きたいと高校生のときから思っていた」と明確な目標を明かした名和田。もちろん、「22歳を超えても自分の目標は変わらない」と目線がブレることはないが、自身で課したタイムリミットは刻一刻と近づいている。
「今年20歳になるなかで、あと2年半の間にどれだけJリーグで結果を残せるか。それが、海外に行くチャンスにつながると思います」
「日本代表も狙っていますし、より高いレベルを求めていくには、結果が必要。実力の世界だから、自分のポジションは数字を残せばいいということもハッキリしている。そこはかなりこだわっている部分です」
ACL2決勝では、幼いころからのアイドルであるクリスティアーノ・ロナウドらと対戦できるチャンスがある。世界から注目を浴びるスターとの一戦を前に、その舞台で結果を残す意義と、タイトルへの想いを語り始めた。=後編に続く=



