開幕間近のJリーグ新シーズンで飛躍を期待させるU23日本代表選手たち|U23アジアカップ
AFC U23アジアカップ サウジアラビア2026は日本の連覇で幕を閉じた。2歳上の選手たちに対しても臆さない。3連勝で首位通過を決めたグループステージを経て、ノックアウトステージでも難敵を次々に連破。最も力があったヨルダンとの準々決勝は0ー1から追い付き、最後はPK戦で勝利を手繰り寄せた。準決勝で対戦した韓国にも序盤から優勢に進め、リードを奪った後半も粘り強く戦って凱歌を上げている。決勝は中国に4ー0で快勝。堅守に定評があり、今大会無失点中だった難敵を攻略し、圧倒的な攻撃力で力を示した。
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大会を配信したDAZNは、この大会を「J新シーズン前の主役探し」というコピーとともにプロモーションしてきた。今大会を通じて多くの選手がJリーグでの飛躍を期待させる活躍を見せたが、とくに可能性を示したのがMF佐藤龍之介(FC東京)、MF大関友翔(川崎フロンターレ)、DF永野修都(藤枝MYFC)、GKの荒木琉偉(ガンバ大阪)だ。
佐藤は日本のエースとして6試合で4ゴールの大活躍。グループステージは初戦に先発しただけで残りは途中からの投入で、試運転の要素が強かった。だが、決勝トーナメントに入ってからはフル稼働。4ー3ー3のインサイドハーフに入り、“10番”のポジションで攻撃のタクトを振るう。機動力と技術はもちろん、豊富な運動量でいたるところに顔を出すプレーエリアの広さでも違いを生んだ。得点ランクトップの4ゴールでMVPに異論はなく、格の違いを見せつける大会となった。6月に控えるFIFA ワールドカップ2026への出場も視野に入るパフォーマンスで、19歳の若武者にとって新シーズンは勝負となる。FC東京に復帰して迎える明治安田J1百年構想リーグでのプレーを楽しみに待ちたい。
佐藤とインサイドハーフでコンビを組んだ大関も可能性を感じさせる大会となった。グループステージは強烈なミドルから2ゴールを奪い、決勝でも2列目からゴール前に入り込んで値千金の先制弾をねじ込んだ。攻撃の潤滑剤としてつなぎ役を担い、正確なパスや的確なポジショニングで攻撃をリード。守備の強度不足を露呈したヨルダン戦以外はパーフェクトな出来で、新シーズンのステップアップに期待したい。
センターバックのポジションで目覚ましいプレーを見せた永野もまた、ブレイクスルーの予感が漂う。もともと強度の高い守備と空中戦の強さが特徴だったが、高校3年からプロ1年目だった昨季まではケガの影響で苦しんだ。だが、ガイナーレ鳥取で試合経験を積んだことで守備の感覚が研ぎ澄まされ、今大会は主軸として屈強なアタッカーを封じ込めた。また今大会はアンカーとしての才覚も示し、試合途中からポジションを1列上げてクローザーの役割も遂行。「センターバックも中盤もできたので、そういう意味でも自分のプレーに対する自信は深まった」と充実の表情を見せた。今季から藤枝を率いる槙野智章新監督のもとで輝きを放てるか。武者修行2年目を迎えるFC東京出身の守備職人に注目したい。
今大会の最優秀GK賞を受賞した荒木の存在感は絶大で、彼なくして優勝はなかっただろう。今大会は6試合中5試合に先発。うち4試合でクリーンシートを達成し、決定的な場面を阻止する場面は数え切れない。最大の見せ場は準々決勝のヨルダン戦。今大会初失点を喫した相手のシュートはノーチャンスだったが、安定したハイボール処理とセービングでゴール前に立ちはだかった。PK戦では見事に2本を止め、ヒーローに。来年のU20ワールドカップに出場できる資格を持つ18歳は、大岩ジャパンでも十分に通用することを証明した。G大阪に戻ってからは激しいポジション争いが待っている。「チームに帰って激しいスタメン争いがあると思うので、そこで自分の今大会で成長した部分を出して、スタメンを狙いにいきたい」とは荒木の言葉。一森純、東口順昭といった実力者にも負けるつもりはない。19歳の目は野心に満ちあふれている。 彼らは2月6、7日に開幕を迎えるJリーグの舞台でどんなプレーを見せてくれるのか。ロス世代の戦いから目が離せない。



