遠藤保仁との“知られざる関係性”橋本英郎が明かす「天才ヤット」と築いた鉄壁の“役割分担”
ガンバ大阪などで活躍した、元サッカー日本代表・橋本英郎氏が、関西テレビのJリーグ応援番組「水曜はJ!」で、現代サッカーで重要なポジションである「ボランチ」について徹底解説した。 チームの心臓とも呼ばれるボランチは、遠藤保仁氏(45・元ガンバ大阪ほか)や小野伸二氏(46・元フェイエノールトほか)など、多くの名選手を生み出しJリーグの歴史を彩ってきたポジションだ。
■そもそも「ボランチ」とは?語源は?
ボランチは、「守備的ミッドフィルダー」のことで、攻撃的ミッドフィルダーよりも一列下がった、中盤の最も低いポジションに位置。 フィールドの真ん中にいることから、チームの心臓と呼ばれている。 「ボランチ」という言葉の語源は諸説あり、ポルトガル語の「舵取り役」を意味する言葉が由来と言われているが、別の説として元アルゼンチン代表のミッドフィルダー、カルロス・ボランチ氏がそのポジションで大活躍したことから名付けられたという説もある。 橋本氏は、Jリーグの歴史を彩ってきた名ボランチたちをタイプ別に分け、それぞれの特徴を解説。まず、自身のことは「バランスタイプ」と表現。ダブルボランチを組む相手によって様々なタイプに役割を変えるという。
■タイプ別解説(1)「攻撃的守備的MF」遠藤保仁との“役割分担”
ガンバ大阪でともにプレーした遠藤保仁氏は「攻撃的な守備的ミッドフィルダー」。 守備的ミッドフィルダーでありながら、低い位置からゲームメイクをし、どんどん前にパスを出していく。背後にボールを入れたり、前線に飛び出してミドルシュートを打つなど、攻撃的なプレーが魅力。橋本氏とコンビを組んだ際は、遠藤氏がスルーパスを出す方が確率が高いため、橋本さんは「横に流すだけ」に徹し、遠藤氏に良い状態でボールを渡す役割を担っていた。
■タイプ別解説(2)「ひとりで何でも出来る」稲本潤一の“迫力ある奪い方”
橋本氏と同い年で、ガンバ大阪でも共にプレーした稲本潤一氏(46・ガンバ大阪ほか)は「ひとりで何でも出来るタイプ」。 迫力あるボールの奪い方や、奪った後の推進力が持ち味 。低い位置でボールを奪い、そのまま持ち上がって攻撃を完結させる要素を持つ。
■タイプ別解説(3)「狩人タイプ」山口蛍がボランチに「安心感」をもたらす理由
セレッソ大阪やヴィッセル神戸などで活躍した山口蛍選手(35・V・ファーレン長崎)は「狩人タイプ」。その名の通り、ボールをどんどん刈り取る「刈り役」の力が非常に強く、一対一の勝負に強い。広いスペースでもボールを奪ってくれるため、遠藤選手のような選手は安心して攻めに集中できる 。前からプレッシャーに行きやすい利点もある。
■良いボランチに必要な3つの能力
最後に橋本氏は、いいボランチになるために必要な3つの能力を挙げた。 1つめはポジショニング能力。ボランチはピッチ上の真ん中にいるため、チームメート全員が円滑にプレーできるポジショニングをとれることが大切。 2つめはコミュニケーション能力。まわりの選手とコミュニケーションを取りながら周りの選手を生かすことが必要。コミュニケーションが苦手な選手には難しいポジション。 3つは危機察知能力。周りの困っている選手をサポートし、特に失点しそうな場面でサポートに入ることが必要だと話した。 ボランチは、まさに現代サッカーの重要ポジション。 現在のJリーグの上位チームを見渡してみると、有能なボランチがチームを支えている。 (関西テレビ2025年11月12日(水)深夜1:44~放送「水曜はJ!」より)



