【G大阪】宇佐美貴史「おもしろくなるのは…」と8戦無敗の要因説明「アンバランス」がカギ
ガンバ大阪は11日、大阪・吹田市内の練習場で公開練習を行った。
5日の鹿島アントラーズ戦では、アジア・チャンピオンズリーグ2(ACL2)でラチャブリとアウェー戦をこなしてから中2日とは思えないほどのハイパフォーマンスで勝ち点1を獲得。勝利を得られなかった悔しさは残ったものの、充実した戦いを披露した。
連戦に出場し、攻撃に迫力を加えたFW宇佐美貴史(33)は「首位に対してああいう試合を1試合したからと過信にする必要はない」としながらも、公式戦8戦無敗(7勝1分け)のチーム状態をポジティブに捉えた。
現在チームが結果を出せている理由を「点が取れているところ」とし、鹿島戦を迎えるまでの公式戦7戦で21得点、1試合平均3得点をたたき出す攻撃力を好調の要因だと説明した。「守備面ではもう少し無失点の試合を増やしたいとは思う。だけど今は攻撃的に戦えて、決定機が多く作れて最終的に点が取れるっていう自信がある。1つ(失点を)食らっても、そこまで焦る感じはないし、負けていたとしても最後の20分ぐらいは自分たちの(押し込む)時間になると共有できている。前にどんどん迫力を出せる攻撃的なサッカーができるようになってきたことが一番」。その変化が結果につながっているとうなずいた。
では、それができる時とできない時の違いは何なのか。宇佐美はその違いを「うまく回っていない時は、ポジションに固執しすぎている時。それぞれの場所にボールが出入りしているだけの時は良くない。おもしろくなるのは、そこがスクランブルになった時」と話す。近くの選手の足元につなぐパスが多い試合では、ボールは保持するが打開できず、停滞することが多かった。そうではなく、最低限のやるべきことをやりながらも、あえて組織を崩していくこと。それが必要だと説いた。以前から宇佐美は「(自分たちから)アンバランスな状態を作ること。それが相手のバランスを崩すことにもなる」と繰り返してきた。その動きが、現在の結果をもたらしていることを証明する形となっている。
今季のリーグは残り5試合。首位鹿島とは勝ち点差15という状況ではあるが、今の勢いのまま1つでも上を目指すつもりだ。「下位も上位も関係なく、自分たちは勝ちを目指す以外はない」。3位柏レイソルや4位ヴィッセル神戸との試合も残すG大阪が、取り戻した爆発力でリーグを最後までおもしろいものにする。【永田淳】



