鹿島 8年前の悪夢は繰り返さない “首位&2位に5差”同じ状況で残り5試合へ

◇明治安田J1リーグ第33節 鹿島0―0G大阪(2025年10月5日 メルスタ)

J1の優勝争いが佳境を迎えている。G大阪と引き分けた鹿島は連勝こそ4で止まったが、勝ち点を65に積み上げた。同60で並ぶ2~4位の京都、柏、神戸との勝ち点差は5となった。

5試合を残して優勝に最も近い位置にいる状況は、くしくも17年と同じだ。2位・川崎Fに5差をつけ、首位を独走していた。だが、8年前はそこから大失速。現指揮官の鬼木監督が率いる川崎Fに最終節で逆転され、優勝を譲った。それ以降も、リーグ優勝には届いていない。

MF三竿は当時21歳だった。「他のチームが負けてくれたらいいなとか、勝ち点を落としてくれたらいいなと、その時は思っていた」。苦い記憶が刻まれているからこそ、言葉には力がこもる。「今は自分たちが勝ち点3を獲り続ければ優勝できる状況にある。周りに目を向けずに、自分たちがやるべきこと、自分たちが変えられることだけに集中したい」。ラスト5戦、ベクトルの方向は定まっている。

中断期間を挟んで次戦17日は神戸と、25日は京都との直接対決が待つ。三竿が「緊張感ある練習をもう一度していきたい」と話せば、同じく17年の主力だったDF植田は「しっかりと直接(対決)で叩いて、自分たちが上にいくという強い気持ちを見せたい。負けたら優勝はない」と言い切った。2度の3連敗を喫しても、何度も壁に直面しても、進歩を止めなかった鬼木アントラーズ。最後の試練を乗り越えた先に、9年ぶりのリーグ制覇がある。

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