[プレビュー]ガンバの勢いは止めない。ACL2で得た勢いとともに今季初のリーグ戦4連勝を目指す
クラブとして初参戦となるACL2の初戦では宇佐美らを先発から温存しながらも、東方に3対1で快勝。相手をシュート1本に封じ込め、ホームで白星スタートに成功したガンバだが、この先に目指すのはリーグ戦との並行日程で勝ち続けることだ。
「自分たちも上位に食らいついて行くためには横浜F・マリノス戦と新潟戦は落とせない」。浦和戦で劇的な決勝ゴールを決めた安部はホームで戦える9月の2試合をこう位置付けた。公式戦で4連勝と上昇気流に乗り始めたガンバだが、各ポジションで競争が高まっている今、チームに緩みは一切ない。
「チームとして、もっとレベルアップしていかないといけない部分がある」と一森も気を引き締めるが、浦和戦で見せた熱量の高い守備意識を継続しながらも、ゴールをこじ開けることがガンバの目指す方向性だ。
「いい流れを継続して続けて行きたい」(ポヤトス監督)。残留争いの最中にある横浜F・マリノス戦は、上位陣との対戦とは異なる難しい戦いだ。
「監督が変わって、より守備からという意識になっている」と一森が分析するように、現実的な戦いで挑んでくる横浜F・マリノスだが、攻略するための糸口は見えている。
「相手のボランチをどう攻略するかが鍵になる」と話すのは安部。相手のダブルボランチを揺さぶりながら、外からも中からも崩しを目指すが、満田やボランチ陣と阿吽の呼吸で流動的な動きを見せる宇佐美は、難敵攻略の先頭に立つことになる。
ポイントはやはり先制点の有無だ。「相手を勢いに乗らせないためにも先制点が互いに大事になる」(一森)。奥抜らもフィット感を見せ始め、後半にギアを上げられるのも今のガンバの強みだが、浦和戦のように無失点で推移すれば、必ずゴールチャンスは巡ってくるはずだ。
一方の横浜F・マリノスの順位は現在17位。必勝を期してパナソニックスタジアム吹田に乗り込んでくるだろう。前節は福岡に2対0で勝利し、4試合ぶりの勝利を手にしているが、今節は引き分け以下に終わった場合、横浜FCの結果次第で再び降格圏内に転落する可能性があるという立ち位置だ。
中2日の連戦だけに、選手を入れ替えて挑んでくる可能性も十分にあるが、アウェイで敗れた3月の対戦当時と異なり、横浜F・マリノスは指揮官も外国籍選手の顔ぶれも変わっている。8月にはジョルディ クルークスが新加入。鋭いキックは早くも武器になっており、前節の福岡戦でも2得点を演出している。また7月に新加入したイスラエル代表のディーン デイビッドも最前線で存在感を見せ、福岡戦ではゴールを奪っているが、外国籍選手のホットラインは注意が必要となる。一森も「クルークス選手の左足はトップクラスだし、そこを信頼して味方が中央に入ってくるチーム。そこへの対応はポイントになる」と古巣の強みを警戒する。
好調の今だからこそ「細部のところで勝点3が左右される」とポヤトス監督は言い切った。目指すは今季初のリーグ戦4連勝。その準備は整っている。



