宇佐美貴史が加えた攻撃の質 4季ぶりのアジアで”高精度”の一撃「時間を作ったなかで入っていけた」

ACL2の東方戦で決勝点をマーク

エースがアジアの舞台に帰ってきた。ガンバ大阪が9月17日、ホームで行われたAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)のグループF開幕節・東方(香港)戦で3-1で勝利を収め、白星スタートを切った。FW宇佐美貴史は途中出場で決勝点をマーク。1-1の後半25分に正確無比のコントロールショットをゴール右隅に決めた。

【実際の映像】完璧な崩しから…宇佐美貴史が狙い澄ましたコントロールショットを決めた瞬間

大声援を浴びたのはやはりこの男だった。前半、先制したもののすぐに追いつかれ嫌な流れのなか迎えた後半。救世主となったのは宇佐美だった。同11分からピッチに立つと、攻撃を活性化。そして同25分、ペナルティーエリア内でFWデニス・ヒュメットからMFファン・アラーノへ折り返し、宇佐美へパス。フリーで走り込んだ宇佐美がゴール右隅を狙うコントロールショットで流し込み、決勝点をマークした。

「理想的なボールのスピードで落としてくれたので。もう少し早かったり浮いていたりするとまた話は変わったかなと思いますけど、グラウンダーで滑るようなボールをくれた。コースも空いていましたし、蹴り込むだけだった。粘ってくれたDF陣であったり、時間を作ったなかで入っていけた自分であったり、良いシーンが重なるとゴールまで行けるな、と」

4季ぶりに戻ってきたアジアの舞台。2015年シーズンには優勝を目指した中で、準決勝で敗退した。ACLでの喜びも悔しさも知っているのが宇佐美。2008年以来遠ざかっているアジアのタイトルを目指して戦うなかで「今公式戦で勝ちが続いている流れで継続できたことも大きい。勝ちの流れを持ったままタイに乗り込んで(10月2日アウェー・ラーチャブリー戦)、タフな戦いが続くので全員で乗り切っていきたい」と語尾を強くした。

簡単ではないアジアの戦い。この日も終始ボールを握り、試合を支配しながらも決めきれなかった。ベンチで見ていた宇佐美は「サイドアタッカーにいくまでのシンプルな、止めて蹴るのクオリティー、スムーズさが少し欠けていた。前にいった時にはボールが綺麗ではなくなっていた。自分が入ることでリズムを出しながら、スムーズにしながら、さらにペナ(ペナルティーエリア)の中に入っていくみたいなところができればなと思っていました」。宇佐美の一撃で掴んだ白星。ここから頂点までの長い戦いが始まる。

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