このままだと失敗補強に…。Jリーグ、今季のガッカリ新戦力(4)開幕スタメン→ベンチ外。覚悟の帰国も苦しむ日本代表

明治安田J1リーグの2025シーズンは中盤戦に突入し、まもなく折り返しを迎えようとしている。各クラブによる熾烈な戦いのなか、補強がハマって躍進を遂げた例がある一方で、獲得した選手が期待通りの結果を出せず、苦しんでいるチームも存在する。今回は、今季J1クラブに加入した新戦力のうち、本来の輝きを見せられていない選手を紹介する。

※スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。情報は5月28日時点

FW/MF:奥抜侃志(おくぬき・かんじ)

生年月日:1999年8月11日(25歳)

所属クラブ:ガンバ大阪

今季リーグ戦成績:1試合0ゴール1アシスト

ドイツ帰りのアタッカーは、このままだと失敗補強の一つに数えられてしまうかもしれない。

奥抜侃志は、大宮アルディージャ(現・RB大宮アルディージャ)で2018年にプロデビューを果たすと、2022年にグールニク・ザブジェ(ポーランド)に期限付き移籍。2023年にはドイツ2部のニュルンベルクにステップアップを果たし、2023/24シーズンは同クラブで公式戦33試合4ゴール3アシストの好成績を残した。昨年1月にはサッカー日本代表として国際Aマッチデビューも遂げている。

ところが、ミロスラフ・クローゼ監督が就任した24/25シーズンはチーム内の序列が一変。昨年10月以降、ベンチ外の試合が続くようになり、出場機会を求めて今冬にガンバ大阪への完全移籍を決断した。サポーターは代表級選手の獲得に胸を躍らせたはずだ。

しかし、鳴り物入りでガンバに加入した奥抜だが、復帰を果たしたJリーグでも大きな壁に直面している。

25歳のアタッカーは、リーグ開幕節のセレッソ大阪戦に先発出場。勝利の立役者になることを期待されていたが、チームは宿敵相手に2-5の大敗を喫した。決して奥抜だけの責任ではないが、彼自身もコンディションが上がっていない様子で、しばしば守備強度の低さを露呈。スタートダッシュは大失敗となった。

追い打ちをかけるように、4月21日にはクラブが奥抜の負傷を報告。「左足関節前方および後方インピンジメント症候群」と診断され、既に手術が無事に終了していることが発表されたが、復帰時期は明かされていない。

青黒のユニフォームに袖を通してから、ここまで同選手が公式戦でプレーしたのはわずか1試合。当初の期待に応えられたとは言い難い。その評価を覆すのには時間がかかりそうだ。

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