精密CKアシストに好機連発もJ選抜MF名和田我空「正直何もやっていないので」“赤き14番”を飛躍のきっかけに
[5.13 ポストユースマッチ U-22 Jリーグ選抜 2-2(PK4-5) 関西学生選抜 J-GREEN堺]
【動画】日本代表DFがセンターサークルから6人置き去りゴール
0-0で迎えた前半42分、U-22 Jリーグ選抜はMF名和田我空(G大阪)のプレースキックから均衡を破った。1本目の左CKは相手GKにクリアされたが、続けて巡ってきた2本目のキックをMF平賀大空(京都)の頭にピタリ。「キック自体のフィーリングがものすごく良かったので、セットプレーで一つアシストできたのは良かった」と手応えの残るアシストとなった。
それでも試合後の表情は浮かなかった。「正直何もやっていないので。何を求められていたかを考えた時、結果として見せられなかった」。この日の名和田は前半45分間に加え、後半25分から再出場してPK戦までプレーしたが、両チーム最多6本シュートが不発に終わり、ネットを揺らしたのはPK戦のみ。「試合の中で勝ち切れるシーンがあったのでまだまだ課題が見えた」と振り返った。
鋭い動き出しから放った前半アディショナルタイム2分のループシュートを筆頭に、間接FKから狙った前半19分の連続シュート、試合終了間際の後半42分に放った強烈なミドルシュートなど、大半のキックが枠内に飛んでいた。ただ、結果を求められてピッチに立っている以上、“惜しかった”で終わらせるつもりもなかった。
「ループのシーンも自分はシュートモーションで相手が寝転ぶと思ってループにしたけど、相手の駆け引きが勝った。ギリギリまでGKを見るところも含めて、ゴールにつながっていないのでミスだと思う。何が正解かというのは一番はゴールだと思う。どんなシュートでも入るシュートがいいシュートだと思うので、そこは一つ見つめ直して練習したい」(名和田)
ここで結果を残すことで、9〜10月に行われるU-20W杯メンバー入りへのアピールも狙っていた。「決め切れるか決め切れないかで、そこに選ばれるか選ばれないかが決まってくる。ああいう際の部分で自分の特徴を出せるように、そこで決め切るところまでが仕事だと思うので、そこを出せるようにもっと練習したい」と悔しさを吐露した。
この危機感はここからの成長につなげていくしかない。
「あらためて世界を目指さないといけない思いを持ったし、U-20の選手も試合に絡んでいる選手がたくさんいる。チーム内ではまだ若いから大丈夫だと言われるけど、そんなことを言っていたらもっと突き放されてしまう。自分の足元を見て、常に危機感を持っているので自分に矢印を向けて頑張りたい」。まずはG大阪で出場機会を掴むことで、アピールにつなげていく構えだ。
この日は神村学園高時代以来となる真っ赤なユニフォームに身を包み、当時のエースナンバー14番を背負ったことでも注目を集めた名和田。「思い入れがものすごくある好きな番号」(名和田)とともに味わった悔しさを飛躍へのきっかけにすべく、「常に試合に出る準備をしながら、ここというチャンスで自分の結果でチームを勝たせられるようにやり続けたい」と決意新たにクラブへと戻った。



