「浦和の前線に4人の強力な選手がいる」…埼スタ攻略で3連勝のG大阪、指揮官が講じた策

ゴールデンウィーク3連戦を全勝で締めくくる

ガンバ大阪は6日の明治安田J1リーグ第15節で浦和レッズのホームに乗り込み、1-0で勝利。今季初の3連勝を達成した。

【動画】G大阪がサイドハーフコンビで崩す! 山下諒也が決勝ヘッド

ともに連勝中での一戦は互いにボールを握っても崩すに至らず、ボールを奪ってからの速攻に活路を見いだしにかかる展開で進み、一進一退の攻防に。それでも、ミドルブロックを作りながらひと刺しを狙ったG大阪は53分、この日が33歳のバースデーだった宇佐美貴史のパスから食野亮太郎のクロスに大外の山下諒也がヘッドで合わせ、これが決勝ゴールとなった。

5連勝と勢いに乗る浦和との敵地戦を会心の勝利で飾ったダニエル・ポヤトス監督は試合後、「両チームにとって美しいゲームだった」と全体を総括しつつ、自チームについても「まずは選手におめでとうという言葉を届けたい。この10日間ほど本当に長い連戦で疲労感、そしてケガ人もいるなかで、しっかりと戦ってくれた選手を祝福したいと思う」と労った。

この試合のG大阪はボールホルダーに高い位置から食いつき過ぎない守りで対抗。「球際というか、デュエル、個人の戦いになる局面を避けたいというのが大きな狙い。浦和の前線に4人の強力な選手がいるし、自分たちがハイプレスでいって間延びし、ひっくり返され、個人の戦い、デュエルになるのを避けたかった狙いがある。マリノスさんがそこでやられたところがあったし、それを参考にした」と話す。

そんなスペイン人指揮官は先発メンバーの人選からピタリとハマり、2試合ぶり復帰の山下と食野の両サイドハーフで決勝ゴール。中2日での試合とあってフレッシュさを求めてのことだったが、金子拓郎とマテウス・サヴィオの両サイドに後ろ向きの守備をさせることで、自チームがトランジションをコントロールできるようにしていく狙いも補足した。

また、個々にも目を向け、決勝アシストの食野に「本当に良い子で、良い選手。そして、ガンバの魂を内に秘めた選手でもある。普段の努力がああいった値する結果として出た」との言葉を送ると、今節もゴールの起点になるなど、ここにきて状態が上向く宇佐美にも言及。宇佐美が先発復帰してから3連勝という事実にも触れながら、特別な存在だと強調した。

「タカシは自分たちにとって大事な選手だし、自分たちのキャプテンであり、このチームを象徴する選手。ケガから戻って少しずつ良くなってきている。そして、いつも言うように、タカシはガンバにいる自分の選手だからというわけではなく、100%の状態であれば、間違いなくこのJリーグのなかでもベストの選手だと常々思っている」

そして、開幕時と比べて攻守の意思統一がなされるチームの状態にも「サッカーの世界ではどうしても勝ち負けで評価されがちで、私も重々理解している」と切り出した上で、「4月もそんなに悪くなかった。ただ、5月はこうして勝っているし、そういう見られ方をするのかなと思う」と語った。

開幕からウェルトンらの負傷欠場も続き、なかなか調子が上がってこなかったG大阪だが、これで勝敗も7勝6敗と白星先行に。次戦はサンフレッチェ広島をホームに迎え撃つ。

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