【番記者の視点】加入4日目FW満田誠が“潤滑油”となったG大阪に光明「きょうの試合でチームの一員に」FW宇佐美欠場のピンチで躍動

◆明治安田 J1リーグ▽第4節 東京V0―1G大阪(2日・味の素スタジアム)

【関西サッカー担当・森口 登生】明るい兆しが差し込む勝利だった。前半こそゲームをコントロールしきれない時間帯があったが、0―0の後半40分、細かいパス回しからMFファン・アラーノのクロスにFWイッサム・ジェバリが頭で合わせて今季初得点で先制。ダニエル・ポヤトス監督は「離脱者が結構いるなかで、勝利が必要だった。しっかり取れて良かった」と1点を守り切った今季2勝目を喜んだ。

この日は主将のFW宇佐美貴史が「少し違和感があって帯同していない」(ポヤトス監督)とベンチ外だった。DF中谷進之介と攻守の要の2人だけでなく、FWウェルトンら離脱者が続出。指揮官が「挙げていけばきりがないくらい」と嘆くほどの緊急事態だ。その中で、試合の流れを変えたのは2月27日に広島から加入したFW満田だった。

前チームでは出場がなかったため、後半開始とともに今季リーグ戦初のピッチに立った。すると、トップ下としてつないでよし、シュートを放ってもよし。プレーの強度にとどまらず、合流後4日目ながらセットプレーのキッカーまで任され、まさに攻撃の“潤滑油”の役割を担った。ワントップとして満田と連携し、得点を挙げたジェバリも「非常にやりやすかった」と絶賛する新戦力は「認めてもらうにはまだまだ結果が必要になってくると思うが、きょうの試合でチームの一員になる(きっかけ)としては良かったかなと思う」と自らに及第点を与えた。前半のシュート数が1本だったチームは、後半は13本。得点シーンもDF半田、FW山下、満田、ジェバリのパス交換で相手の守備網を揺さぶるガンバらしいポゼションスタイルを見せつけた。

満田は勝利後の名物もしっかり味わった。サポーターたちと一体となって手拍子を行う「ガンバクラップ」では得点を決めたジェバリと一緒に最前列へ移動。「やり方が分からなかったですけど、隣だったり前のサポーターの方を見ながら」と苦笑いしつつ、「あれだけファン、サポーターの方々がアウェーにも関わらず来てくださっている。自分たちは結果で応えなければいけない」と決意を新たにした。

ポヤトス監督は「忘れていた訳ではないが、デュエル、球際などを戦う姿勢がこの前の岡山戦ではできていなかった。それを学んで、きょうは表現できたと思う」と選手たちの姿勢にも手応えを明かした。新しい仲間を加え、束になってつかんだ一勝。上昇への道しるべにする。

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