宇佐美パパ2発!G大阪イレブンそろって“ゆりかごダンス”/天皇杯 サンケイスポーツ 12月27日(日)7時0分配信

天皇杯全日本選手権準々決勝(26日、万博記念競技場ほか)これがおやじの力や! G大阪は日本代表FW宇佐美貴史(23)の2得点などで鳥栖に3-1で 勝利し、準決勝進出を決めた。宇佐美は24日に第1子となる長女が誕生して最初の試合で完全復活。来季からは本拠地を市立吹田サッカースタジアムに移すた め、万博記念競技場では最後となった試合で見事に主役になった。29日の準決勝はJ1覇者の広島とヤンマースタジアム長居で対戦する。

父親になった宇佐美は、ひと味もふた味も違った。チームでは約3カ月もゴールから遠ざかっていた男が、万博最後の舞台で2ゴール。お立ち台では生まれてきた子どもに感謝の思いを伝えた。

「娘が力を貸してくれたのかなと思います。生まれてきた娘にタイトルをささげられるように、次の試合も頑張ります」

まずは前半26分だ。MF倉田の浮き球パスに反応して抜け出すと、GKの目前で右足の絶妙トラップ。足元にボールを落とすと、流れるようなプレーで左足で ゴール右に蹴り込んで先制点。おしゃぶりポーズをしながらチームメートを呼び寄せると、11人のゆりかごダンスで喜びを爆発させた。

「本当は自分で決めてやりたくはなかったんですけどね。なんか節操ない感じがしたので。誰かが決めてくれて、そこに参加するのがよかったんですけど」

照れ隠しの笑顔を浮かべたが、さらに最後の万博で見えない力が働いた。同点に追いつかれて流れを失っていた後半31分、ガンバ側のゴールネットが外れ、 修復のために7分間中断。「神通力ですかね。あれがあって、相手は動きがストップした」。再開したすぐ後の後半34分に勝ち越しの2点目をゲット。9月 26日の柏戦以来、ようやく生まれたゴールで勝利に導いた。

長女にとってもメモリアルなバースデープレゼントとなったが、将来に向けて「僕から直接伝えることはないですよ。そんな厚かましい親にはなりたくないので」とキッパリ。しかし「嫁さんにそのへんの圧力はかけとくようにしますけど」とオチもつけた。

次はJ1チャンピオンシップ決勝で敗れた広島と対戦。「クラブW杯もやっていい感じできているみたいだけど、そこをたたけるようにしたい。僕たちが劣っていると思ったことはないですし」と力強く言葉を並べた。父親になって完全復活したエースが、チームを連覇へ導く。

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