4大会ぶり決勝進出のG大阪。節目のクラブ10冠へ在籍16年の倉田秋が示すタイトルへの想い【天皇杯】
「ダニに獲らせてあげたい」
[天皇杯準決勝]横浜 2-3 G大阪/10月27日/パナソニックスタジアム吹田 「決勝まで進んだからには、絶対に獲りたい」
ガンバ大阪の倉田秋は、天皇杯で2020年大会以来4大会ぶりの決勝進出を決めた一戦の後、タイトルへの想いを語った。
横浜F・マリノスとの準決勝で、4-2-3-1の左サイドハーフで先発した倉田は、ライン間でボールを受けてビルドアップの中継役を担えば、前線から積極的にプレスをかけるなど、守備のスイッチを入れる役割もこなした。
また、26分の山田康太のボレーでの先制弾も、ダワンの右サイドからのクロスに倉田が走り込んだからこそ生まれたもの。倉田の動きもあって相手DFが上手くクリアできず、山田の下にボールがこぼれたと言えるだろう。さらに倉田は左サイドでコンビを組んだ左SB黒川圭介ら周囲の選手たちとコミュニケーションを取り、チームをコントロールするなど、いぶし銀な働きも見せた。
以前に倉田はこんなことを言っていた。
「周りを上手く使いながら自分たちのペースに持っていけるような仕事をしたい。守備も持ち味なので、ディフェンスでもチームを助けられたら」
試合は37分に横浜に同点に追いつかれ、背番号10は1-1のタイスコアだった60分にピッチを退いたが、その言葉通りの働きを示し続けた。
また、今季のチーム状況に関して倉田は「ガンバは今、一体感があって、本当に良いチーム」と話し、少し間を空けて「やっぱり獲りたい」と言葉を強めながら続けた。
「このチームがもっと上にいくためにはタイトルが必要なので、それに自分も貢献したいし、ダニ(ダニエル・ポヤトス監督)に獲らせてあげたい気持ちも強いので、そのためにもやりたい」
決勝は11月23日、G大阪はヴィッセル神戸と相まみえる。勝てばクラブとして10個目のタイトルとなる重要な一戦に向けて倉田は「戦うこと、みんなのスイッチを入れることが僕の持ち味。決勝戦では特に“熱”が必要になってくると思うので、自分の責任をしっかり果たせるように努力したい」と意気込んだ。