【天皇杯】G大阪3大会ぶり8強 中谷進之介が公式戦2戦連続弾「やっと力になれた」
<天皇杯:G大阪3-2湘南>◇4回戦◇21日◇パナスタ
ガンバ大阪が湘南ベルマーレとの打ち合いを制し、3大会ぶりの準々決勝進出を決めた。湘南に2度リードを許しながらもMF山下諒也(26)とDF福岡将太(28)のゴールで前半のうちに追い付き、後半31分の元日本代表DF中谷進之介(28)のヘディング弾で勝ち切った。J2千葉が札幌、J2山口が鳥栖とそれぞれJ1勢を破り、前回準優勝の柏は神戸に0-1で敗れ、大会から姿を消した。
◇ ◇ ◇
G大阪DF中谷が公式戦2戦連続となるゴールでチームを8強に導いた。
2-2の後半31分にMF鈴木の左CKにゴール中央で合わせると、頭で合わせてゴール右へ流し込み、この試合初めてのリードを呼び込んだ。17日のリーグ神戸戦に続く得点に「追い付いた僕らの展開ではあったが、ズルズルと延長までいっちゃうのが怖かった。(セットプレーで)やっと力になれた」と胸をなで下ろした。
「居心地が良すぎた」と昨季まで6シーズン所属した名古屋を離れた今季、中谷は新天地でリーグ全27戦でフルタイム出場し、天皇杯でも2回戦から3試合連続先発とフル回転。我が子からのゴールパフォーマンスの要求に応えられなかったことを気にする子煩悩ぶりを見せながらも、チームでは厳しく活を入れ続けるリーダーの1人として君臨。昨季残留争いに沈んだG大阪を変え、リーグでは昨季ワースト61失点だったG大阪をここまで最少失点に抑えるキーマンとなっている。
その働きぶりにはポヤトス監督も「新しい風がこのように粘り強く、戦えるチームにした」と評価。中2日で次戦が控える中でも、中谷が鈴木やGK一森とともに不可欠の存在だったことを明かした。
リーグでは4位、天皇杯では準々決勝進出とタイトル射程圏内に位置するG大阪。「まだまだここから」と繰り返し、頂点を見据え続けるディフェンスリーダーがピッチにいる限り、チームが大きく崩れることはない。【永田淳】