【パリ五輪】決勝点はプロ6年間でわずか3得点の山本理仁 五輪で2戦連発ができた理由

パリ五輪サッカー男子▽1次リーグ第2戦 日本1―0マリ(27日・ボルドー競技場)

日本はマリに1―0で勝利し、1次リーグ最終戦を待たずに決勝トーナメント進出を決めた。0―0の後半37分、FW細谷真大が起点となったカウンターから、MF山本理仁がこぼれ球を左足で泥臭く押し込んだ。後半アディショナルタイムには、MF川崎颯太のハンドでPKを献上。しかしこれを相手が外し、2試合連続完封で勝ちきった。

初戦に続いて2試合連続ゴールとなった山本は「めちゃめちゃしんどかったですけど、(細谷)真大が1本前にも同じような形があったので、入れてくれると信じて走り込んだのが点につながった。自分を褒めてあげたい。常に狙っていたし、どこにこぼれるかは研ぎ澄ましていた」と振り返った。

山本は東京Vで19年、高校2年生でトップデビュー。視野の広さ、左足から繰り出すパスセンスを武器とするボランチとして台頭した。東京VではJ2で3シーズン半プレーし、計3ゴール。22年夏に加入したG大阪では計1年間で0ゴール、23年夏に加入したベルギー1部シントトロイデンでも、リーグ戦での得点はなし。プロでの計6年間でわずか3ゴールと、決して得点を量産するタイプではない。

それでもインサイドハーフでプレーする今大会は、ゴール前に果敢に飛び込むシーンが増加。「見たらわかる通り、2得点という結果がボックス・トゥ・ボックス(のプレー)が出ていると思う。毎試合これが求められると思うので、しっかりリカバーして次もやっていきたい」。ボックス・トゥー・ボックスとは、運動量豊富に攻守両方で自陣、敵陣のペナルティーボックス間を走りきるMFの理想的なプレーと言われる。チームメートを信じ、走力と泥臭さも披露して成長も示した技巧派のレフティーが、2連勝に貢献した。

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