決勝T進出のサッカー男子・山田 半田のユニホーム着て取材エリアに 2年前の「“お返し”です」

◇パリ五輪第2日 サッカー男子 日本1-0マリ(2024年7月27日 ボルドー競技場)

【写真】<日本・マリ>試合後、半田のユニホームを来てサポーターへあいさつする山田楓喜

パリ五輪サッカー男子は27日、1次リーグ第2戦が各地で行われ、白星発進したD組の日本はマリに1-0と勝利。0―0で迎えた後半37分、MF山本理仁(22=シントトロイデン)が2戦連発となる値千金のゴール。3月の親善試合で完敗(●1―3)した難敵を下し、開幕2連勝で2大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。また、年齢制限のないオーバーエイジ(OA)枠を使用せず1次リーグを突破するのは今大会が初めてとなった。

試合後のミックスゾーン(取材エリア)に、MF山田楓喜(23=東京V)は、1次リーグ初戦のパラグアイ戦で負傷し、左腓骨(ひこつ)骨折で無念の離脱となったDF半田陸(22=G大阪)のユニホームを着て登場。2年前のU-23アジア杯ウズベキスタン大会で山田が離脱した際に半田が山田のユニホームを着てくれた過去があり、今回は“お返し”で着用し、山田は「俺がおらん時に着てくれていたので“お返し”です」と話した。

また「陸自身が一番悔しい思いをしていると思うし、その悔しさは陸自身しか分からないものだと思う。一緒に戦っているということをみんなに知ってもらえたらと思った。これからも勝ち続けて、僕が着たいと思います」と、一緒に戦っている気持ちを表現した。

日本は1次リーグ初戦で南米予選1位通過のパラグアイに同国史上最多となる5発の猛攻を浴びせ大勝発進。そのパラグアイ戦で負傷交代となったFW平河悠はじん帯を痛めチームを離脱するアクシデントに襲われたが、マリ戦ではバックアップメンバーのMF山田楓喜をスタメンに抜てき。パラグアイ戦2得点のMF三戸舜介はベンチスタートとなった。

試合は序盤から激しい攻防となり、何度かピンチを迎えるもGK小久保玲央ブライアンがファインセーブを連発。ゴールを死守し、0―0で前半終了。攻撃は枠内シュートこそ0本に終わったものの、FW細谷真大やFW斉藤光毅がゴールに迫る場面があった。

後半に入ると主将のMF藤田譲瑠チマが相手選手と頭部同士が激突するアクシデントが発生。ヒヤリとする場面だったが藤田と 相手選手は無事試合に復帰。同12分には大岩監督が三戸舜介とFW藤尾翔太の2人を同時投入した。

同18分に再びピンチを迎えたがGK小久保がMFディアキテの強烈なシュートを左手一本でファインセーブ。同26分にはフリーキックからFWドゥンビアにヘディングシュートを打たれるも、今度は右ポストに救われかろうじて失点を回避した。

同31分には日本に決定機。スルーパスから右サイドを抜け出した細谷がグラウンダーのクロス。ゴール前に飛び込んだ三戸の足に当たるもボールは枠に飛ばず。先に相手DFに当たりシュートを打てなかった三戸は悔しそうな表情を浮かべた。

すると同37分に待望の先制ゴール。細谷が力強いドリブルで右サイドを突破すると再びグラウンダーのクロス。中央に走り込んだ三戸がスルーするような形となってファーサイドから走り込んだFW佐藤恵允がシュート。これは相手GKに防がれるも、こぼれ球をMF山本理仁が押し込み2戦連発となる決勝弾。

後半アディッショナルタイムにはPKのピンチを迎えたがFWドゥンビアのシュートが枠を外れ試合終了。チーム一丸となって難敵を撃破し、開幕2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。

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