大会連覇を目指すガンバ大阪ユースが2-0完封勝利

クラブチームの高校年代日本一を争う第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会が22日に開幕し、グループステージ1日目を行なった。大阪府のJ-GREEN堺で行なわれたG大阪ユースと甲府U-18の一戦は2-0でG大阪が勝利した。

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「この大会だからではなく、日頃やっていることを出すだけと思っていた。目指しているのはガンバらしさ」と町中大輔監督は話すが、全国大会の初戦で持ち味を出すのは簡単ではない。「前半は硬さを感じた。もっとやって欲しかった」と指揮官が続けたように立ち上がりは不完全燃焼と言える出来となった。

「前半も後半も大したチャンスが作れていない。初戦というのもあって硬さを感じました。ボールを回していても攻撃のテンポが出ない。ビルドアップで失ったり、球際でも負けていた」。GK21荒木瑠偉(2年)の言葉通り、ボールを動かして前進するもののフィニッシュまで持ち込めない。失ったボールを鋭い突破が目を惹いたMF10濱野哉太(3年)らに自陣まで運ばれる場面も続いた。

前半8分には濱野にカットインからシュート。9分にはMF7保坂知希(3年)の右CKから、DF33米山透矢(1年)にヘディンシュートを打たれたが、主将のDF5古河幹太(3年)と荒木を中心に守備陣が粘り強い対処し、甲府にゴールを与えない。守備の出来について町中監督はこう評する。「今年はリーグ戦も含め、失点が少なくしっかり守れる。トップチームもアカデミーもそういう所が勝利に繋がっている。今日はセットプレーの所も上手く守れたし、ゴール前の粘り強さ出せた。相手の10番に仕掛けられて危ないシーンもありましたが、練習でもやっている最後の粘り強さを上手く出してくれた」。

G大阪にとっては思い通りとはいえない試合展開になったが、チーム全体での集中力を切らさない。甲府の隙を逃さず、得点を奪いに行くと29分には高い位置でボールを奪ったMF14大倉慎平(3年)が浮き球を決めて、1-0で前半を終えた。

後半は攻撃の意識を強めた甲府に自陣まで持ち込まれる回数が増えたが、G大阪の守備は前半同様、そう簡単にはシュートを打たせない。荒木はこう話す。「相手の攻撃はクロスで終わることが多かったので、僕はサイドの選手に縦を切らせていた。加えて、中を落ち着かせたり、ライン上げさせたりリスク管理が多かった。攻めている時に数的有利で守ろうと思っていました」。

後半8分には自陣右でのボールロストから、FW18太田創大(2年)にGKとの1対1の機会を与えたが、荒木の波状を崩せない。「(1対1の場面)角度がなかったので、面を作っていた。角度がないので来るコースが分かっていたので、弾くだけでした」(荒木)。

守備の奮闘により、無失点のまま試合を進めると35+2分には素早くGKから繋いだボールを途中出場のFW久永虎次郎(2年)が決めて勝負あり。「代わって入った選手がああやって点を取ってくれたらチームも凄く楽になるし、勢いに乗れるので良かったです」と町中監督は苦しみながら掴んだ勝利での収穫を話す。

G大阪は昨年の決勝を知る選手が多く、目標とするのは2年連続での日本一。「連覇できるのは我々しかいないので、そこを目指していきたい」と町中監督が話せば、荒木も「初戦は難しい試合だったのですが、集中して勝ち切れたのは大きい。連覇は当然目指しているのですが、MVPも取りたい。(MVPを)連続で狙えるのは僕だけなので、そこを狙いつつ失点を少なくして優勝したい」と意気込んだ。

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