【G大阪】DF江川湧清が今季リーグ初先発「守り切れなかったのは課題」3失点敗戦も持ち味披露
<明治安田J1:G大阪1-3町田>◇30日◇第21節◇パナスタ
急きょ出番を得たガンバ大阪DF江川湧清(23)が、今季リーグ初先発を果たした。
DF福岡将太(28)が欠場となり、今季リーグでは終了間際にピッチに立った5月の第13節名古屋グランパス戦以来の出場。試合は3失点での敗戦となったが、持ち味も披露した。
左センターバック(CB)としてキックオフを迎えると、前半6分にはヘディングクリアを左サイドのMFウェルトン(26)につなげて起点となり、1-1の後半7分には、相手の決定的なシュートに対して決死のスライディングブロック。強い気持ちを感じさせるプレーで大きな歓声を受けた。
左利きという特長も生かし、隣り合う左サイドバック黒川圭介(27)を押し上げる働きもこなした。「圭介くんとは試合前からコミュニケーションを取っていて、僕の左のパスで視野が1つ高い位置になって、ゴールにつながるプレーが見えるんじゃないかと話していた」。その通り、スピードのあるパスを意図的に通すことで、テンポの良いサイド攻撃につなげた。
昨季からG大阪でプレーする江川は、リーグ9試合に出場した後、昨年9月に右ひざ軟骨損傷の手術を受けて離脱。リハビリが続き、4月のルヴァン杯2回戦のFC琉球戦に先発して復帰し、コンディションを上げてきていた。
4月にDF三浦弦太(29)が右ひざ前十字靱帯(じんたい)断裂、右ひざ内側半月板損傷で長期離脱してからは、より出場への思いを強めていた。「(三浦)弦太くんがけがしてからは、自分にもいつかはチャンスが回ってくると思っていた。急きょいきなり(チャンスが)来たけど、これはこれで自分へのチャンス、ここでモノにできたらと思った」。
自らのアピールにつなげたかった一戦は「10人になるまではチームの狙いもしっかり発揮できた。ただ、10人になって守り切れなかったのは課題だし、次に生かしていけたら」と満足と言える結果にはならなかったが、今後もG大阪が優勝争いに絡んでいくためには、選手層に厚みを持たせることは不可欠。貴重なレフティーCBにはさらなる飛躍が期待される。【永田淳】