【日本代表】MF中村敬斗が2得点、G大阪時代の監督だった宮本会長の前で成長した姿見せた
<W杯アジア2次予選:ミャンマー0-5日本>◇6日◇B組◇第5戦◇ヤンゴン
【ヤンゴン(ミャンマー)6日=岩田千代巳】 ワールドカップ(W杯)北中米大会出場を目指す日本(FIFAランキング18位)が、アウェーでミャンマー(同163位)に5-0と圧勝した。
2得点のMF中村敬斗(23=スタッド・ランス)は、代表で初となるウイングバックで先発した。
「初挑戦だったんですけど、攻撃の時はウイングみたいな形でやっていた。外に張るのはフランスのチームでやってること」。
1月のアジア杯カタール大会では、縦突破の壁にぶつかった。勝ち上がれば上がるほど、相手が強くなり、縦突破が通用しない。その悔しさをバネにフランスで意識して取り組んできた。
「縦突破はこの半年すごい意識して、自分の中ですごい成長してきたつもりなんで、今日はそこを存分に出した。自分としてはすごい良かったかなと思います」と振り返った。
フランスリーグは、各国の代表がひしめく個の力が強いリーグだ。1対1は特にこだわってやってきた。「普段、対人が強い相手とできてるんで、そういう意味でもやっぱり自分の中でも成長を感じれたんで、すごい嬉しいです」。
ガンバ大阪在籍中に、当時の宮本恒靖監督(現日本サッカー協会会長)が、「3-5-2」のシステムで、中村をウイングバックで起用していた。実は、宮本会長には、ハードワークが求められ、合格レベルに達せずBチームに落とされた経験もしていた。「あそこで鍛えられました。正直」。それでも、腐らずに成長を掲げてきた。「いやいや、もう常に向上心持ってやっていたし、絶対上に行くんだっていう強い気持ちを持ってたんで。まま、腐るっていう概念なかったですね」と話した。
今回、宮本会長が見ていた中で、上下運動を含め、しっかり成長した姿を見せ「なんかやってやったぞみたいなのはない」と苦笑しながらも「今日、ウイングバックとして、自分の少しでも成長する姿を見せれたっていうのは、自分自身すごい嬉しく思います」と話した。
攻撃的3バックのウイングとして結果を残したが、あくまでもW杯アジア2次予選。同じポジションのMF三笘薫(27=ブライトン)は、W杯カタール大会でドイツ、スペインの強豪国相手に結果を残している。中村自身も、そのことは十分に分かっている。
「やっぱ、薫くんは相手のレベルがトップでもクオリティーが出せるから。やっぱ正直まだまだ、比較されるような立場じゃないと思っている。まずは、自分の今置かれてる立場で全力尽くして、また次の試合に向けて頑張りたいですし、また来シーズンフランスに帰ってもどんどん成長したい」と、燃えていた。