G大阪MF山田康太が出場1分弾「結果を残せて良かった」…配置換え決断のポヤトス監督が采配ズバリを自ら解説
◆明治安田J1リーグ第16節 FC東京0―1G大阪(26日・味の素スタジアム)
G大阪がFC東京に勝ち、2連勝で勝ち点を28に伸ばし、5試合負けなしとなった。後半40分に途中出場のFW山田康太が、今季加入後の初ゴールを決めた。G大阪は味の素スタジアムでのFC東京戦は過去19試合で2勝4分け13敗と苦手にしていたが、20年以来の白星を挙げた。
ポヤトス監督の采配がズバリ的中した。後半39分、それまで左サイドでプレーしていたMFウェルトンを右サイドに配置換え。さらにMF山田康太を投入した。すると1分後の同40分。右のウェルトンからのマイナスのパスを受けた山田が右足でシュートを放つと、均衡を破る値千金の先制ゴールが生まれた。「シュートを打って欲しいと(監督に)言われて入った。指示というよりかは、サイドで逃げずにライン間で勝負してということを言われた。シュートを打って欲しいというのが頭にあったので、うまくいったかなと思います」と振り返った。
この場面について指揮官は解説する。
「(出場1分後の得点は)正直、重要ではないと思っている。重要なことはどういう形でゴールが生まれたかということ。狙いとしてはウェルトンをずっと(左サイドの)長友選手の方にぶつけていたが、長友選手がしっかり守備をしていてなかなか崩せていなかった。ちょっと違ったタイプの選手を入れようというところで、ウェルトンを右サイドに持った。そしてゴールが生まれた。自分ができることをやった中で選手がピッチの中で表現してくれて、(山田)康太がゴールを決めてくれたおかげでこういう話になっているのかなと思います」
前半、G大阪はボールを持つもののシュートはなかなか打てない時間が続いた。選手は連動するものの、中央の狭いところから、個の力で打開できなかった。ただ選手の距離感がよく、相手ボールとなっても積極的なチャージですぐにボールを奪い返した。
攻撃的なG大阪のイメージを持っていると、もどかしくも映った前半だがポヤトス監督の見え方は違う。
「シュートを打てなかったことはあるけれど、考え方を変えれば相手を疲労させることはできたと思う。自分たちがボールを持ちながら動かしていくことで相手は走らないといけない。そうなると相手は体力的に削られて疲労させることができる。ほとんどの対戦相手がガンバをフィジカル的に上回っている。そういった中で戦って行くにはボールを動かして相手を疲労させること。これは普段のトレーニングから意識しているし、ボールを動かしてスペースを作り、スペースを見つけてプレーしていくことはやっている。それが出たんじゃないかなと思う」
そのような展開でも崩れずに勝ち切れたのが、4位という順位につながっている。山田は移籍後初ゴールに「ゴールはそこまで焦りというか、量産するタイプでもないので。そんなに一喜一憂しているわけではないけれど、出ている選手として数字は見られると思うのでここから取っていけたらと思います」とうなずいた。