[関東]悔しさをぶつけた“韋駄天”…90分間右サイド奔走のDF内田陽介「明治のSBとして絶対的な存在になりたい」
[5.18 関東大学L1部第5節 国士舘大 1-7 明治大 国士舘大G]
「悔しい思い」をぶつけた一戦だった。明治大のDF内田陽介(4年=青森山田高)は今季初先発出場となった関東大学リーグ1部第5節・国士舘大戦で、持ち味を発揮し続ける90分を過ごした。
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内田は昨年度の全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)で全試合に出場し、優勝に貢献。“先輩のために”と臨んだ大会でチームの目標を成し遂げた。
しかし、4年生となった今季は開幕節から4試合連続でベンチスタートとなる。先発リストにはU-19日本代表のDF桒原陸人(2年=G大阪ユース)の名前が載り続けた。チームは唯一の開幕4連勝を飾って首位に立つなか「今までクワに奪われていた分、悔しい思いをしてきた」とシーズン序盤を振り返った。
それでも第5節にして今季初先発を果たす。内田は「絶対もう奪われない」という強い覚悟を持ち、試合に臨んだ。その意気込み通り、右サイドバックを務めた内田は圧倒的な上下動の繰り返しを見せ、前線でも最終ラインでもつねに顔を出し続けた。
果敢な攻撃参加は結果に表れる。4-1でリードする後半40分、内田は桒原の投入を受けて右サイドハーフにポジションを移す。「SBのときよりクロスに入る意識をした」(内田)。1列前に入ったことでゴールへの意識を高めると、直後の同41分、左SBのDF稲垣篤志が送ったクロスボールにファーサイドで合わせてゴールネットを揺らした。
チームはその後、7-1までリードを広げてタイムアップを迎える。内田は試合終了の笛が鳴るまで、何度も右サイドをスプリントした。本人は「運動量、上下動は自分の武器」と認めつつ、「そこに質、精度、判断をもっと高めていきたい」とさらなる成長を誓う。そこには明治大のSBを担うことの責任感もあるようだ。
明治大はSBを主戦場とするプロ選手を多数輩出しており、DF長友佑都を代表にDF森下龍矢、DF中村帆高、DF常本佳吾など錚々たる顔ぶれが並ぶ。内田も思わず「みんな凄い」と笑顔を浮かべるが、当事者としての覚悟も示した。
「先輩方がJリーグで活躍されているなかで、自分もそのレベルに達するために練習でも突き詰めないといけない。自分に甘えず、もっともっとひたむきに、謙虚にやっていきたい」
2年生SBが頭角を表すなど、チーム内のポジション争いも熾烈だ。内田は「明治のSBとして絶対的な存在になりたい」と決意を示し、大学最終シーズンでの活躍を誓った。