Jリーグの秋春制。“酷暑下”8月開幕のメリットは? JFAの宮本恒靖会長の独自見解

クエスチョンマークを付けて意見したが…

2024年3月24日付で日本サッカー協会の第15代会長になった宮本恒靖氏は2026-27シーズンから実施予定の「Jリーグの秋春制」について、どう考えているのか。ダイレクトにそう訊くと、次のように返された。

【動画】宮本会長の独占インタビュー(後編)

「(移行に向けて)今、すべてを整理できている訳ではないと思います。色々なメリット、デメリットを含め、ネガティブな面もあるかもしれませんが、2026年の8月からシーズンを移行しましょうと決めたなかで、出てくるであろう問題にどういう対応策を取れるか整理している段階だと感じます。起こり得るであろうことと、その正解と言いますか、対応策を見つけていく段階なのかなと」

気になるのは開幕時期である。8月はまさに真夏。酷暑下でのプレーについては、吉田麻也選手(ロサンゼルス・ギャラクシー)や遠藤保仁氏(ガンバ大阪のコーチ)も「生命の危険を感じる」というニュアンスのコメントを残している。8月開幕を、宮本会長はどう捉えているのだろう。

「もちろん8月の頭からのスタートに、自分はクエスチョンマークを付けて意見してきましたが、J1のチーム数が(今季から)18から20に増え、試合自体も増えます。その面でどうしても8月の頭に開幕を持ってこなければいけなかった点はありますし、12月のウィンターブレークの時期などを考えた時にも、そうせざるを得ないところがありました。

ただ6月、7月の暑い時期にやらないという部分はプラスに捉え、8月も暑いですが、2月にスタートする現行の日程では、例えば走行距離のデータを取ると、どうしても中央、夏場でパフォーマンスが落ちる図になります。対して8月にスタートしても最初は暑く、厳しい面がありますが、インテンシティを高く、質の高いサッカーを目指すJリーグの狙いに応じた(山なりの)曲線につながっていくはずです。そういう意味では、シーズン移行するメリットは明確にあると思います」

メリット、デメリットの両方を考えての8月開幕なのだろう。まずは、やってみる。それで浮き彫りになった問題を解決していくやり方がベターとの見方はできるはずだ。

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