Ｇ大阪の日本代表ＦＷ宇佐美貴史（２３）が、２つの大黒柱として優勝を誓った。決戦の地となる広島へ出発前、「厳しい状況だが、反骨心をモチベーションに 変えていきたい。結果を出すしかない」と奮い立った。９０分間で逆転優勝するためには、２得点以上を奪うのが最低必要。チームを支えるのは、やはり２３歳 のエースだ。

プロ７年目。今季は初めて全３４試合に出場した。ノルマとした２０得点には届かなかったが、Ｊ１で３位の１９点を記録。逆転Ｖのキーマンについて、普段 は具体名を出さない長谷川監督が「宇佐美。得点を取ってくれると思う」と即答した。公式戦１０試合無得点でも、宇佐美は「使ってくれる監督、同僚、期待し てくれるファン、家族に恩返ししたい」とうなずいた。

妻蘭さん（２４）のおなかに宿る第１子となる長女は年末に誕生予定。「生まれてくる子に優勝をプレゼントできれば。１年の終わりに笑顔で終われれば、そんな幸せなことはない」。一家を支える父として初めての贈り物は連覇と決めている。

今季のＧ大阪は逆境にめっぽう強い。ＣＳはリーグ最終節で圏内に浮上。ＡＣＬも１次リーグ連敗スタートから４強入りした。「ここまで粘り強く戦ってきた」。諦めないエースが今季Ｊ１最後の一戦で暴れまくる。