【G大阪】バースデーダービー弾の宇佐美貴史 「ボールが来た瞬間、ゴールしか見えてなかった」
<明治安田J1:G大阪1-0C大阪>◇6日◇第12節◇パナスタ
ガンバ大阪FW宇佐美貴史(32)が役者の違いを見せつける一撃を決め、リーグでは19年5月以来となる大阪ダービー勝利をもたらした。
前半28分、セレッソ大阪DFのパスミスを逃さずコントロールすると、右に動かしてペナルティーエリア外から右足一閃(いっせん)。ドライブ回転させたシュートはワンバウンドしてゴール右下に吸い込まれた。千両役者ぶりを発揮した宇佐美は「ニアもファーも空いていた。ニアに蹴る方が入りやすいかなと思ったし、あの角度からニアに蹴るのが自分としては得意なので、ボールが来た瞬間、ゴールしか見えてなかった」。3万4485人が詰めかけた大一番でのファインゴールを充実の表情で振り返った。
大阪ダービーでは10年以来となる自身のゴールで、10戦ぶりのダービー勝利を呼び込んだ宇佐美は「いやもう別格っすね。今日もたくさんの人が来ていたし、試合前から自分の点で勝てれば最高、それより上はないなと思っていた」。自身32度目の誕生日であり、J1通算250試合出場となる節目を自らの右足で盛大に祝った。
ヒーローインタビューでは「後ほどゴール裏でバースデーソング歌ってくださーい!」とサポーターにおねだり。満員のゴール裏で祝福を受けたエースは「あんな人数に誕生日の歌を歌ってもらえる人っていないでしょ。こんな機会ないなと思って、がめつくお願いしてみました」と笑顔を見せた。
前日から重要性を口にしていたビッグマッチでの白星は、G大阪にとって非常に大きなものになると宇佐美は語る。「ここで下に落ちるか、上に踏みとどまれるかっていうところだった。上に何とか食らい付いていける可能性は残したと思う。自信と勢いを持って次の名古屋戦に向かいたい」。背番号7の主将は、この勝利を巻き返しにつなげていくことを誓った。【永田淳】