【JリーグCS展望】決勝・第2戦|広島-G大阪|2点以上が必要なG大阪は、パトリックの先発が濃厚。広島は十八番の堅守速攻で2年ぶりの戴冠を狙う SOCCER DIGEST Web 12月5日(土)6時0分配信

広島――決勝弾の柏は、第2戦も“スーパーサブ”の見込み。

チャンピオンシップ決勝・第2戦
サンフレッチェ広島-ガンバ大阪
12月5日(土)/19:30/エディオンスタジアム広島
(第1戦は3-2で広島が勝利)

サンフレッチェ広島
年間成績:1位 勝点74 23勝5分6敗 73得点・30失点

【担当記者の視点】
第1戦で劇的勝利を飾っても、広島の面々に浮かれた様子はない。過去のチャンピオンシップでは第1戦に勝利したチームはすべて優勝しているが、キャプテンの青山や佐藤は「まだ、なにも決まったわけじゃない」と気を引き締める。

試合翌日は軽い調整で疲労回復に努めた。中2日のため、選手の入れ替えの可能性はあるが、同点ヘッドでチームを救った佐々木は引き続きスタメン、決勝弾を決めた柏は“スーパーサブ”として起用される見込みだ。

アウェーで3ゴールを奪って勝利(3-2)した広島は、圧倒的に優位な立場だ。2点以上が必要なG大阪は得点を取るべく、第1戦よりも攻撃の圧力を強め てくるはずだが、スペースが生まれやすくなるその状況は、広島にとって逆に望ましい。相手の攻撃に我慢強く対応しながら、ボールを奪ってカウンターにつな げる展開が主となるだろう。

絶対に避けたいのは、先制点の献上だ。相手に勢いを与えてしまううえに、「もう失点できない」というプレッシャーも生まれてしまう。第1戦では公式戦で 12試合ぶりに複数失点を喫したが、1点目は森崎和と千葉のコミュニケーションミスから長沢に先制弾を許しているだけに、守備の統制はしっかりしたい。

G大阪――エースの一撃で、勝利の女神を振り向かせろ。

チャンピオンシップ決勝・第2戦
サンフレッチェ広島-ガンバ大阪
12月5日(土)/19:30/エディオンスタジアム広島
(第1戦は3-2で広島が勝利)

ガンバ大阪
年間成績:3位 勝点63 18勝9分7敗 56得点・37失点

【担当記者の視点】
CS決勝第1戦は2-3と敗れ、第2戦では少なくとも2点が必要となる苦しい状況だ。第1戦は途中出場となったパトリックの先発が濃厚で、退場処分を受 けたオ・ジェソクに代わって右SBは米倉が出場予定。トップ下の先発は宇佐美か倉田で、前者が先発の場合は「攻守のバランス重視」であり、後者が先発の場 合は宇佐美が左MFに入るはずで「攻撃重視」と見ていいだろう。

第2戦で広島に1点奪われると極めて苦しくなるだけに、攻守のバランスを意識しながら先制点を狙う展開となりそうだ。ベンチには第1戦でゴールを決めた 191センチの長沢が控えており、状況に応じてパトリックとの“ツインタワー”もあり得る。G大阪の“逆転優勝”が起こり得るパターンは下記の3つだ。

パターン1:2-0(※その他2点差以上での勝利)
パターン2:4-3以上のスコアで1点差の勝利
パターン3:3-2(15分ハーフの延長戦に突入)

11月28日のCS準決勝から12月5日のCS決勝第2戦の日程もタイトで、中3日と中2日と十分な休息時間もないまま最終決戦に挑まざるを得ない。広 島との第1戦では、後半途中から遠藤や宇佐美ら主軸に疲労の色が垣間見え、チーム全体の運動量も低下。そうした流れのなかでオ・ジェソクの退場劇が生まれ ただけに、コンディション面ではやはり分が悪いか。

Eスタでの対戦成績は「15試合/8勝3分4敗(勝率0.533)/25得点・27失点」と悪くない。また、G大阪にとって追い風とも言えるデータがある。

データ1:CS準決勝と決勝第1戦は、ともに後半にゴールが生まれた
データ2:CS準決勝と決勝第1戦は、ともに「アウェーチーム」が劇的勝利
データ3:宇佐美がゴールを決めれば“不敗”は38試合継続中(※代表戦やスーパーカップを含めると41試合継続中)

今季のCS準決勝と決勝第1戦は、ともに後半にゴールが生まれており、さらに「アウェーチーム」が劇的な展開で勝利を収めている。これを第2戦に当ては めれば、「後半にG大阪のゴールが生まれ、最終的に劇的な勝利を収める」となる。あくまで2試合の傾向とはいえ、十分にあり得るシナリオだ。

さらに、宇佐美がゴールすると負けない“不敗神話”は38試合継続中。第2ステージ12節の柏戦(9月26日)以来、公式戦10試合出場も不発と燻るが、仮にエースが一撃を叩き込めば――。勝利の女神は、逆境を克服した“青黒”に微笑むはずだ。

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