あなたはいりません…。欧州日本人選手を干した歴代監督(6)「英語もできない…」早々に構想外にした奇人

監督と選手の相性は重要だ。その相性の良さから秘蔵っ子としてキャリアを通して何度もタッグを組むこともあれば、逆に全く起用されずにお別れするケースもある。今回は、さまざまな理由で日本人選手を起用しなかった監督を紹介する。※リーグ戦出場数は同監督の下での成績。

マルセロ・ビエルサ×井手口陽介

リーグ戦成績:0試合0得点0アシスト

2017年8月31日に井手口陽介はヒーローとなった。ワールドカップ・アジア最終予選でオーストラリア代表相手に勝利を決定づける強烈なミドルシュートを叩き込み、日本代表をロシアワールドカップ出場に導いた。

その半年後の2018年1月に井手口はリーズ・ユナイテッドへと移籍を果たす。2017/18シーズンの残りはスペイン2部のクルトゥラル・レオネッサへとローン移籍し、2018/19シーズンからリーズの一員として戦うことが予想されていた。ところが、そのタイミングで監督に就任したマルセロ・ビエルサの構想に入ることができなかった。

プレシーズンを経て迎えた開幕戦直後の会見で指揮官は「正直に言わねばならない。彼はどのポジションでも2番手までの選択肢に入っていない」と構想外を示唆。その理由の一つに「言葉の障壁がある。彼は英語もスペイン語も理解できない」と、コミュニケーションに問題があると明かした。ビエルサは細部にまで戦術分析にこだわる監督であり、その意図が伝わらない選手を起用することは難しい。最後までアルゼンチン人指揮官の構想に入ることがなかった井手口は、イングランドで1試合にも出場しないまま2019年夏にガンバ大阪へと復帰した。

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