町田、15年ぶりJ1初昇格初勝利ならずも初勝ち点1を獲得…G大阪に終盤に追いつかれる
◆明治安田J1リーグ▽第1節 町田1―1G大阪(24日、Gスタ)
J1初昇格の町田は、G大阪と1―1で引き分け、09年の山形以来、15年ぶりの初昇格初勝利はならなかった。
J2からJ1に舞台を移しても、持ち味の堅守速攻を貫いた。前半1分、MF仙頭啓矢が左クロスを合わせた右足シュートが“号砲”。ボールを奪うと速やかにゴールへ迫り、敵陣を脅かした。前半17分、映像判定で得た相手ハンドによるPKを、DF鈴木準弥が決めて先制。前半の終盤には、FWオ・セフンが相次いで枠内シュートを放つなど、攻撃の手をゆるめずに前半を1点リードで折り返した。
後半も6分に鈴木が強烈な右足ミドルを枠内に飛ばすなど、追加点を狙った。9分には、スルーパスから決定機を許したが、相手シュートはわずかに外れた。
後半15分には、MF仙頭が2枚目の警告を受け、退場。相手より1人少ない中で、残り約30分を戦う展開となった。39分に相手FW宇佐美貴史に同点FKを許したが、一丸で逆転は防いで勝ち点1を手にした。
町田は昨季、2位に勝ち点差12をつける圧倒的な強さでJ2を制し、初のJ1昇格を勝ち取った。青森山田高を常勝軍団に育て上げた黒田剛監督の下、J1への道を切り開いた。指揮官が「闘志にあふれて、活動量では絶対相手を上回る。そして見ている人たちに多くの感動をもたらしたい。町田で(J1)1年目のチャレンジなんで、何も失うものはない」と位置づけた昇格初年度。必死にボールを追い続ける姿勢で、真っ青に染まったホームの声援に応えた。
町田・黒田剛監督「前半は、ほぼプラン通り。2点目、3点目をとっていれば違っていたけど、プラン通りの前半だった。後半の退場者は大きく響いた。後半、早い時間帯だったので、プランが崩れて難しい展開になった。宇佐美選手が本当に素晴らしいFKを蹴ったと思う。FK以外では失点せず、体を張ってブロックしたのは次につながる。勝ち点1をポジティブにとらえていきたい」