〝宮本会長〟誕生へ サッカー界から期待の声続々「田嶋路線をしっかり継承してほしい」
日本サッカー協会の宮本恒靖専務理事(46)が29日、次期会長に就任することが事実上決まった。
現職の田嶋幸三会長(66)が来年3月で任期満了のため退任が決まっており、次期会長選では宮本氏とJリーグチェアマン室特命担当オフィサーの鈴木徳昭氏(61)による一騎打ちになるとみられていた。しかし、鈴木氏が立候補の条件となる推薦人からの16票以上を確保できず立候補を断念。この日、正式に投票対象となった唯一の会長立候補者として、宮本氏が協会ホームページに掲載された。今後は12月24日の評議員会で信任投票が行われ、過半数で会長就任が内定する運びだ。
宮本氏は現役時代に日本代表やG大阪などで活躍。2002年日韓W杯では鼻骨骨折のためフェースガードを着用して出場し「バットマン」として大人気に。指導者としてもG大阪で監督を務めた。W杯戦士、Jリーガーとしては協会史上初の会長誕生となる。
2016年3月から4期にわたる長期政権となった田嶋会長は「世界基準」や「育成日本復活」のマニフェストを掲げ、手腕を発揮。日本代表は任期中の18年ロシア、22年カタールW杯で2大会連続16強に躍進し、現在の森保ジャパンは史上最強と称されるほど代表チームの人気、実力ともに名声を高めた。
そうした功績はサッカー界から高く評価されており「田嶋さんの路線をしっかりと継承してほしい」(元技術委員)と継続性に期待する声や、「若いトップだからエネルギッシュに活躍してもらえれば」(Jクラブ関係者)と注目が集まっている。
〝ツネ様〟が日本サッカー界の次代をどのように築くのか楽しみだ。