【宮本恒靖という男】洞察力優れ変革を恐れない 透明性ある組織になるはず

日本サッカー協会の次期会長選挙に専務理事の宮本恒靖氏(46)が立候補を希望していることが30日、関係者への取材で分かった。現時点での立候補希望者はJリーグチェアマン室特命担当オフィサーの鈴木徳昭氏(61)と計2人で、16年以来の選挙戦となる公算が大きくなった。会長職を4期務めた田嶋幸三会長(65)は来年3月で退任する。

リーダーシップは当然、洞察力と変革を恐れない姿勢に優れている。それがG大阪監督時代のツネさん、宮本恒靖専務理事の印象だ。

19年、ツネさんはプロ2年目を迎えていたMF中村敬斗(現Sランス)をシーズン開幕から起用しなかった。理由は「去年のようなギラギラしたものが感じられない」というもの。思い当たるところがあったのか、中村敬本人も「それはあったかもしれないですね」と驚きの表情を見せた。

そしてリーグ7試合連続勝利なしで迎えた同年5月のC大阪との大阪ダービー。ベンチ外が多かったMF高江(現J2山形)やMF福田、大卒新人だったDF高尾をスタメンに抜てき。「流れを変えるため」。プレッシャーのかかる中で大幅なメンバーチェンジに踏み切り、勝利に導いた。

監督から協会専務理事へ立場を変えてもスタンスは変わらない。「FIFAマスターを取得しにいった時から勉強はしてきた」。9月に話した際はバスケットボールW杯とサッカーの視聴者層を比較し、若い世代を取り込む施策の必要性を力説。女子サッカーの発展にも目を向けていた。

きっと政治家のような立ち回りはできないだろう。会長選の結果も分からない。ただ当選した暁には、透明性のある組織が構築されるはずだ。

https://www.sponichi.co.jp/

Share Button