[国体少年男子]8度目の準優勝。大阪府は初V逃すも、勇敢に攻めるなど決勝でも力を示す
[10.16 国体少年男子決勝 茨城県 2-0 大阪府 OSAKO YUYA stadium]
8度目の決勝挑戦も、頂点には手が届かなかった。大阪府は、準決勝までの3試合で15得点の攻撃力を決勝でも発揮。再三相手ゴールに迫ったが、茨城県の堅守の前にゴールをこじ開けることができなかった。
坂元博晃監督(摂津高)は「しっかり対策されていた感じがします。それを上回る力を最後発揮できなかった」と残念がる。茨城県が中へ絞って厚みを作る形で守ってきたことに対し、「その中でも勇敢にゴールへ向かってくれたので。シュートチャンスもあった」(坂元監督)。MF山本天翔主将(G大阪ユース、1年)や10番MF當野泰生(G大阪ユース、1年)、エースFW中積爲(G大阪ユース、1年)を中心に中からも突破するなど、計14本のシュートを放った。
2点を追う後半も敵陣に押し込み、多彩な攻撃。茨城県の赤須能尚監督(日立北高)も「(狙いとしていた)もっとボールを保持してというところは大阪さんの方が上手かったと思う」と認めたように、技術力の高さなど特長を持つ選手たちが最後まで大阪府らしい攻撃サッカーを貫いた。
「非常に面白い崩しもできたし、DFラインも試合ごとに良くなったし、でもセットプレーの迫力は向こうの方がありましたね。それを嫌やなと思っていたので。歴史は変えられなかったですけれども、もう一歩のところに届く力を彼らは持っていたので凄いなと思います」(坂元監督)。
表彰式で大阪府の選手たちは背番号2のユニフォームを手に参加。静岡県との初戦で左SB伏見晄永(C大阪U-18、1年)が鼻骨を骨折し、チームを離れていた。中盤の要・MF朝賀渉(阪南大高、1年)は「チームの一人が欠けてしまって辛かったんですけれども、その分も頑張ろうと思って、バックアップのメンバーの分も頑張って試合に出ました」と振り返る。
だが、茨城県の堅守や2トップの攻撃力、セットプレーの破壊力に苦しめられて0-2で敗戦。歴史を変えることはできなかった。開催地・鹿児島県出身のFW久永虎次郎(G大阪ユース、1年)や得点王・中積は悔し涙。チーム結成当初はなかなかスイッチが入らなかったというチームが、戦いながら課題を改善し、強いチームに成長した。準優勝の悔しさをさらなる成長へのエネルギーにする。