<JリーグCS>ガ大阪 命拾い、直後に歓喜 毎日新聞 11月28日(土)21時22分配信
◇JリーグCS準決勝
○ガ大阪3-1浦和●(28日、埼玉)
まさに命拾いした直後に、歓喜の瞬間が待っていた。ガ大阪が決勝点を挙げた延長後半。丹羽が相手と競り合って出したバックパスがガ大阪のゴールに向かっ た。「思わぬ所からシュートが飛んできた」とGK東口。必死に足を伸ばしたが届かず、失点を覚悟した瞬間、ボールはゴールポストを直撃。危うくオウンゴー ルを免れた。
丹羽のボールの軌道を見て、ゴール前で思わず手を上げてぬか喜びしていた浦和選手とは対照的に、ガ大阪は冷静だった。「フリーな人が出てきていた」と振 り返ったのは遠藤。はね返ったボールを拾った東口から、呉宰碩(オ・ジェソク)、遠藤、パトリック、米倉と一気にゴール前へとパスをつなぐ。最後は「秋 (倉田)がおとりになってくれた」と、遠いサイドにいた藤春が、右足でゴールネットを揺らし、丹羽のミスを帳消しにした。
昨年11月22日、埼玉スタジアムであった浦和戦。この時も、試合終了2分前からの劇的な2得点で勝利を収め、浦和の優勝を阻止し、一気に頂点へと上り 詰めた。1年後、年間王者への挑戦権をかけた大一番で再び浦和に競り勝った。丹羽は「サッカーの神様はいたね。まさかゴールにつながるとは……」と苦笑い した。しかし、運を呼び込めるのも、勝負強さの証しなのかもしれない。
「ここまで来たからには優勝したい」と藤春。年間3位の座からリーグ連覇へ。昨季の3冠王者が“下克上”優勝に挑む。