J2町田に新加入FWアデミウソンが合流「もう一度信頼してもらうため」20年までG大阪などでプレー
J2町田は5日、G大阪などでプレーしたブラジル人FWアデミウソンの完全移籍加入を発表した。この日から練習に合流しており、取材対応したアデミウソンは「町田から話をもらった時はすごくうれしかった。このクラブがよりビッグクラブになるため、J1昇格、J2優勝、チームの掲げる目標を達成したい」と決意を語った。
2015年に横浜FM、16~20年にG大阪に所属し、計6シーズンで通算154試合42得点を記録。しかしG大阪に所属していた20年10月、練習に向かっている際に酒気帯び運転と当て逃げ事故を起こしたことにより、同12月に契約解除となっていた。その後は中国・武漢で2年半プレー。22年にはスーパーリーグ優勝に貢献した。
G大阪を退団してからも、日本のサッカー環境だけでなく文化や国民性への思いから、「すごく日本でプレーしたい気持ちは強かった」というアデミウソン。「人生であってはいけない問題を起こしてしまった。後悔している」と20年に自身が起こした問題について謝罪の意を改めて示し、「後悔の日々は続いたけど、人としてもっと成長したいと自分と向き合った。日本でもう一度プレーして、良くないイメージを払拭したい思いもある。もう一度信頼してもらうため、自分のやるべきこと、サッカーに集中して示したい」と覚悟を語った。関係者によると、契約解除となった件についてはクラブ側や本人とも慎重に話し合いを重ねたという。
町田は8月下旬にJ2得点ランキングトップを走っていたFWエリキが左膝の負傷で全治8か月の長期離脱。U―22日本代表FW藤尾翔太やFW平河悠と代表活動で離脱する選手も多いことから、緊急補強として白羽の矢が立った。Jリーグの夏の移籍期間は8月18日までだが、今月8日までフリーの選手、または育成型期限付き移籍で加入した選手は今月8日まで追加登録が可能。アデミウソンは武漢を退団後、フリーとなっていた。「エリキからもコンタクトがあって、町田が素晴らしい環境でサッカーをしていること、チームのいい雰囲気を聞いた。ここでプレーしたいと強く思うようになった」とブラジルの世代別代表でともに戦ったことから親交が深いエリキからも、力強く後押しされた。
公式戦の出場は7月中旬が最後だが、「試合に出るための準備はしてきた」。町田の試合映像や攻撃のコンセプトの映像確認は進めている。「町田の志向するサッカーはフィジカル面で高いレベルを保たないといけない。トレーニングでも、高い強度が求められている。自分の足元にボールを収めるプレーだったりは生かしたいし、背後に抜ける動きも必要。あとは攻守の切り替えが求められる。少しでも早くフィットしていけるように頑張りたい」とイメージを描く。現在2位と勝ち点9差で首位に立つ町田。悲願達成の力となるべく、アデミウソンが町田で再出発する。