ど派手に夏の花火7発!G大阪が追いつかれながらダワンが執念の決勝ヘッドで川崎Fを突き放す!◎J1第22節

「美しいゲームだった」

両チーム合わせて7ゴール。ど派手な展開で最後に笑ったのは、アウェーのガンバ大阪だった。

3-3で迎えた90+6分、山本悠樹の左CKをダワンがヘッドで巧みにゴール右に送り込んで、土壇場で勝ち越し。そのまま目の前のサポーターのもとまで走って、喜びを爆発させた。 「ゴールよりもまず、チームが勝てて3ポイントを取れたことがうれしい。点の取り合いの激しい試合に勝ててよかったです」  殊勲の決勝ゴーラーは飛び切りの笑顔を輝かせた。

劇的な幕切れとなった試合は、前半から慌ただしかった。45分で生まれたゴールは4つ。

まずはガンバ大阪だ。13分、右サイドバックの高尾瑠が斜めにくさびを打ち、ファン・アラーノがスルーして右に走ると、受けたイッサム・ジェバリがそのままワンタッチで流して届ける。ファン・アラーノは低いセンタリングを送り、中央でジェバリがシュート、と思ったが空振りした。しかし、その先には石毛秀樹がいた。ワントラップから強引に右足を振ると、左ポストに当たってゴールに飛び込んだ。

次は川崎フロンターレ。27分に左サイドで橘田健人の落としを登里享平が柔らかなワンタッチループでゴール前へ。脇坂泰斗がワントラップから冷静にゴール右に送り込んで、同点とした。

レアンドロ・ダミアン、マルシーニョがともに復帰した川崎Fは、スコアが動くまでは主導権を握り、いつゴールが生まれてもおかしくないリズムだった。だが、G大阪が先制してからはテンポが狂い始め、それを同点ゴールでようやく元に戻した、はずだった。

しかし、続く2つのゴールはともに、G大阪のもの。30分に石毛が倒されて得たPKを、ジェバリが確実にゴール左に決めてすぐに突き放せば、41分には川崎Fのバックパスミスをファン・アラーノが見逃さずに奪ってGKチョン・ソンリョンをかわし、最後は大南拓磨のスライディングを予測して冷静にチップキックでゴールに送り込んだ。

G大阪は2点のリードで、後半も余裕を持って入っていく。ところが、川崎Fが瀬川祐輔、瀬古樹、佐々木旭、山田新と次々にカードを切ってくると、雲行きは怪しくなってきた。

川崎Fは交代選手のフレッシュさで推進力を取り戻すと、その選手たちがゴールに直結する働きを見せた。71分に右スローインから山田がキープ、脇坂が預かって、最後は瀬川がプッシュして1点差とすると、75分には脇坂が右からファーの深くにクロス、山田が折り返し、瀬古がシュート、ブロックされるが佐々木がシュート、これも阻まれるが、最後に瀬川が蹴り込んで、ついに同点に追いついた。

G大阪も食野亮太郎、宇佐美貴史、鈴木武蔵を同時投入して、逆襲に打って出た。残り時間がオープンな展開になるのは自明で、両ゴールへ行ったり来たりの展開になったが、ゴールは遠かった。

しかし、最後に笑ったのはG大阪。「美しいゲームだった」と開口一番、振り返ったのは、ダニエル・ポヤトス監督だ。

「両チーム、お互いの瞬間がある内容だった。前半はいい進め方ができて、後半は少しコントロールできなかったけれど、フロンターレはボールを持てるチームなので、この展開は予想できました。自信を持って最後まで戦うことができましたし、最後の最後で自分たちに運が転がってきた」

敗れた川崎Fの鬼木達監督は「もっと自分がこだわってマネジメントしなければいけなかった」と明かす。

「試合の入りは非常に良かったと思いますが、失点シーンが少しあっさりいかれてしまった。そこは自分がもっとマネジメントしなければいけなかったですし、それでも追いついて、追い越すところまでいく力はあったと思いますが、勝ち越せなかった。後半は相手にほとんどチャンスがなかったけれど、ああいう形でやられてしまった。そこももっと、自分がこだわってマネジメントしなければいけなかったと思います」

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