宇佐美 1月欧州再挑戦に不安要素あり 東スポWeb 11月25日(水)10時4分配信

日本代表FW宇佐美貴史(23=G大阪)の海外再挑戦が加速している。今季はG大阪のエースとしてフル回転の活躍で日本代表にも定着し、充実のシーズンを 過ごした。評価も急上昇し、複数の欧州クラブが熱視線を注いでいる。今冬の移籍市場で2度目となる海外進出が現実味を帯びてきたが、再び挫折を味わう危険 性もあると指摘されている。その理由とは?

今季のリーグ戦全試合に出場した宇佐美は、J1得点ランキング3位となる19ゴールを記録。チャンピオンシップ進出がかかった22日のリーグ最終節の山形戦では3アシストと快勝に貢献し、これまでとは違った一面も見せて成長の跡をうかがわせた。

その実力は、欧州クラブで長年指揮を執ってきた日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)をして「日本のサッカー選手でこんなに能力の高い選手はいない」と言わしめたほどで、現在のJリーグで最も高い評価を受けている選手と言って間違いない。

当然欧州クラブからも注目を集めており、山形戦を元浦和監督でシュツットガルト(ドイツ)のスカウト、ギド・ブッフバルト氏(54)が視察した。他にもブレーメン(ドイツ)、バレンシア(スペイン)、マルセイユ(フランス)など名だたるクラブが獲得を検討中。宇佐美本人も「そこ(移籍報道)に関してはポジティブにとらえている」と意欲的で、早ければ来年1月の移籍市場で海を渡ることになる。

とはいえ、冬の移籍はかなりのリスクを伴いそうだ。公認資格を持つある選手代理人は「宇佐美はメンタル面で新しい環境になじむまで時間がかかるタイプ。 準備期間が短い冬の移籍ではかなり厳しいのではないか。合宿やプレシーズンマッチなど順応に時間をかけられる夏のほうがいいと思う」と指摘する。

人見知りするタイプの宇佐美は強気な性格が時に周囲から誤解を招くことがあり、異なる環境に身を置くと実力を発揮できない傾向にある。

かつて所属したバイエルン・ミュンヘン、ホッフェンハイム(ともにドイツ)での挫折や、日本代表で期待に見合うプレーができないのはそのためだ。語学力も高いとは言えず、新天地で即結果が求められる来年1月の移籍は不向きというわけだ。

さらには「次に失敗したら“海外ではダメ”という烙印を押されかねない。やはり慎重にならざるを得ないのでは」(同代理人)。体制も選手も変わる来夏の 移籍市場で、しっかりと新クラブの状況を見極めることが宇佐美のような選手には得策と言える。期待のストライカーは果たしてどんな結論を出すのか。

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