G大阪、2試合連続で判定に物議…基準に“ブレ”、横浜FM戦のPKなしは妥当か 識者が警鐘「審判委員会が見解を」
横浜FMのDFエドゥアルドのスライディングブロック→ハンド疑惑
スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「ジャッジリプレイ」で、5月20日のJ1リーグ第14節、ガンバ大阪と横浜F・マリノスの試合が取り上げられた。ハンドの反則によるペナルティーキック(PK)が与えられるべきかどうかが議論になった。
【動画】「ディフェンス泣かせ」「気の毒」 浦和戦でG大阪DF福岡がスライディングタックルで手に当たりハンドの反則となったシーン
この試合では後半11分、G大阪が左サイドから攻め込んだ時に、ラストパスを横浜FMのDFエドゥアルドがスライディングでブロック。この際、エドゥアルドの脇腹の辺りに当たったボールが左腕に当たっていた。G大阪はその前の浦和レッズ戦で、似たような場面で相手にPKが与えられる判定を受けていた。
ゲスト出演した川崎フロンターレなどでプレーした元北朝鮮代表FW鄭大世氏は「これは答えがない。両方、手に当たっているので。ただ、不幸に感じざるを得ない。僕の意見では、エドゥアルド選手がその後に上げた雄叫びの印象でレフェリーが流したのではないか。よっしゃあ、とやっているから、自信あるなと。気後れしたんじゃないか」と話した。
一方で、同じくゲスト出演した元日本代表FW大久保嘉人氏は「手に当たったら、もう全部ハンドでいいんじゃないですか。だから、こういうややこしいのが出てきて。スライディングをするときに手は広げちゃうから。ただ、これは腰に当たって手に当たっているので、GKが取れたと思う。でも、ガンバからすれば腹が立つ。めちゃくちゃ抗議しますね。浦和戦は当たっていなかったらシュートまで行かれていた。そういう意味ではPKは妥当かなと思う」と話した。
元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「一番いいのは、できるだけ早く日本サッカー協会の審判委員会が見解を出すこと」と提言。「多くの選手やサポーター、関係者がモヤモヤを抱えたまま翌節に行くのは何もハッピーじゃない。こういうところで情報公開を考えていただいた方がいいと思う」とコメントした。
また、浦和戦との違いについて「可能性の1つとして」という前提で「前回(浦和戦)は、主審が手に当たったのが分からなかった。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が手に当たっていますよ、体に当たった後に、見ますか? と。主審が分かっていないから100%勧めることになるので。そして主審が見た結果、意思決定した。今回は位置関係から、主審が見えている。現場で体に当たった後に手が当たったと分かっていて、反則じゃないと判断したのでプレーを続けると言った可能性がある。そうなると、VARとしてはハッキリと明白に違うと言えないシーンで、主審が分かっていたからリコメンドしなかったという違いではないか」と話した。
そのうえで家本氏は、タイムリーな間に審判委員会が見解を明らかにして発表する方がいいと重ねて提言していた。